スイフトの魅力。
それは、コーナーでアクセルを踏んだ瞬間に、ダイレクトに反応する、あの「キビキビ感」。
このレスポンスこそ、スイフトの醍醐味であり、最大の楽しさだと、田中は思っています。
CLEAR WAYS TT10F (BBS製 鍛造ホイール)の開発を行ったとき、軽量ホイールが、いかにアクセルレスポンスを向上させるか、身をもって体験し、「まさに、フライホイールを軽量したのと同じ」 と、表現したことがありました。
で、あれば・・・・・・、
① フライホイール自体を軽量タイプにすることで、どれほどのメリットになるのか・・・?
② どこまで、軽量したときに、デメリットが発生するのだろうか・・・・?
上記2点を確認することから、TM-SQUARE クロモリフライホイール の開発が、はじまりました。
もちろん、選択した材質は、強度と粘り強さに優れる、クロムモリブデン鋼(クロモリ) SCM435。
今まで、数社のフライホイールを使用した経験から、試作品のウエイトは、暫定的に4.1kgに設定しました。純正が、7.34kgですから、約45% の軽量となる仕様です。
走行テストを行うと、明らかに、クルマが軽く感じられ、ダイレクトにアクセル操作に反応します。
特に、低速域からの加速は、思わず 「ニヤッ」 としてしまうぐらい、気持ち良いもので、コーナリング中のアクセルコントロールも、よりドライバーからクルマへの指示が、的確に伝わるようになりました。もちろん、軽量フライホイールのもうひとつのメリットである、エンジンブレーキの効きも、格段に強くなりました。
また、フライホイールを軽量したことで発生すると想像していた、クラッチミート時の扱い難さは、皆無。1速/2速 ホールドでの低速 + 中高回転での移動は、エンジンブレーキの効きが強いことに、ほんの少し慣れが必要ですが、あくまでも、慣れの範囲で、ドライバビリティーには、まったく問題が発生しませんでした。
通常のメーカーなら、この段階で、4.1kgの商品を リリース! となるかも知れませんが、徹底的にこだわりたいのが、TM-SQUARE ・・・・・・。
4.1kgで、ドライバビリティーが損なわれないことが、確認できたことから、次の試作は、ディスク部分については、安全マージンを確保しながらも、ディスクから外、リングギアまでの領域を徹底的に攻め込んでみました。そうです、強度が必要とされる部分を残し、「これ以上は、無理!」 という領域まで、軽量化を実施したのです。
そして、2次試作の走行テストを行いました。
結果は、加速、レスポンスといったメリットは、一次試作より強調され、コーナリング中のアクセルコントロールが、より細かく行うことが可能となりました。また、扱い難さといった、デメリットは、一切感じられませんでした。
もちろん、数回のサーキットテスト後に、レッドチェック(極小クラックの有無を確認するテスト)も行い、安全性の確認も取れました。
そう、この2次試作が、今回、リリースされた、TM-SQUARE フライホイールなのです。
スイフト史上 最軽量の3.28kg ウエイト。
マシニングにより、削られた この造形美。
正直、軽量フライホイールのメリットを、これほどまで、大きく感じたことはありませんでした。
なによりも、アンダーパワーのコーナリングマシンだからこそ、フライホイールが軽くなった恩恵が、想像以上に大きく、減速から、コーナーの出口までを、「キビキビ」と走り抜けてくれるのだと思います。
まさに、レスポンスの向上で、タイムを削り取り、
発進や、低速走行においては、扱い難さを感じさせない
田中が求める、理想のフライホイールが、完成しました。
※ 6速ミッション特有の歯打ち音に関して 6速ミッションの車両に、軽量フライホイールを使用した場合、アイドリング状態で歯打ち音(カタカタと連続した小さな音)が、発生することがあります。この症状は、6速ミッションの構造上、軽量フライホイールを使用しると発生するノイズとなり、トラブルではございません。アイドリング時に、歯打ち音が聞こえた場合、クラッチを切ることにより、音が消える状況なら、軽量フライホイールを使用したことによるミッションノイズ(歯打ち音)となりますので、安心してご使用いただけます。