ZC31S デュアルコアタイプ LSD
ZC31S を曲げるために生まれた デュアルコア LSD
TM-SQUARE デュアルコアタイプ LSD ZC31S用は、「LSDは、トラクションパーツ ではなく、コーナリングパーツ である!」 というコンセプトのもと、田中ミノルが徹底的に合わせ込みを行いセットアップされた、ZC31S 専用 機械式 LSD です。
ZC31S の LSD開発にとって最も重要なこと、それはデフケースの形状により、どうしても、片側3組しか設定できないLSD ディスクのグリップを高め、いかに LSD のロックを強くするかという点です。通常、LSD のロックを強めるには、イニシャルトルクを上げたり、カム角を大きくする方法が一般的ですが、安易に LSD のロックを強めると、ロックが始まる部分が唐突になりロックコントロールが難しくなったり、アクセルOFF での効きが強く、アンダーステア バランスになることが多々あります。また、ストリートでは、ドライバビリティを大きくスポイルするチャタリングという問題も発生してしまいます。
そこで我々は、イニシャルトルクやカム角で、LSD のロックを強めるのではなく、斜めに切ったサイドギア効果により、アクセルを踏み込むと、よりLSDのロックが強くなる デュアルコア というタイプの LSD を 株式会社 OS技研 と共同開発しました。
「アクセルONにより、イニシャルトルクが増大する」 新機構LSD
通常のLSDは、イニシャルトルク + カム角によって、LSD ディスクを押さえつける力 (LSD のロックの強さ) が決定します。しかし、デュアルコアタイプのLSDでは、斜めに切られた サイドギア 効果により、上記の状態から、アクセルを踏むことで、LSD ディスクを押さえつける 力 がプラスされ、より強力なロックが発生する仕組みとなっています。
よって、ディアルコアタイプ LSD の場合は、
ロックの強さ = 「イニシャルトルク + カム角 + アクセル開度」 となります。
曲げるために必要となる強力な LSD のロックをドライバー自身がアクセルコントロールにより作れること、そして、ドラテクのキモとなる ロックが始まる部分が、とてもコントローラブルに、セットアップされていることから、アンダーステアを大幅に抑制してくれます。
「ストリート では快適に、 そして、サーキット では、強力な ロック で クルマ を曲げることができる」
という狙いどおり、アクセルを踏むとグイグイ曲がる究極のコーナリングと、チャタリングのない快適なストリートの性能の両立を実現する、いかにも、TM-SQUARE らしい、そして、まさに ZC31S を曲げるために生まれた LSDです。
ZC31S デュアルコアタイプ LSD タイプ RR 登場!
現在、販売中のZC31S デュアルコアタイプ LSD をベースに、LSDディスクの表面処理を変更することで、よりLSD の効きを強めた仕様、
それが、ZC31S デュアルコアタイプ LSD タイプRR です。
ZC31Sは、デフケースの形状から、LSDディスクをセットするスペースが限定的となり、片側3組のディスクが使用されています(ZC32S は、片側5組のディスクを使用)。この限られたディスク面を、より有効に使用するため、LSDディスクの表面処理を変更することで、LSD の効きを強めました。
また、タイプRR では、LSD の効きが強くなることで、メリット/デメリットの両面が発生します。
メリット →
強力なLSD効果により、「より曲がる」 が体感できます。特に、サーキット走行では、デュアルコアとの相乗効果により、アクセルON にて素早く、そして強力にLSDをロック。
ラップタイムの短縮にダイレクトにリンクします。(通常品 「タイプSR」 から、20~30% LSD のロックが強くなるイメージです)
デメリット →
ストリート走行にて、ステアリングを大きく切った状態で、クルマを発進させるとチャタリングが発生します。また、LSDの効きが強くなることで、路面の凹凸や、ワダチに乗ると、直進安定性が、悪化する場合もあります。
【マッチングに関して】
ストリートメインでの使用
ストリート & ワインディング がメインで、サーキットを 年間1~2回走行。
速さも、快適性も重視する といったユーザー なら → 「タイプSR」
ストリート/サーキット を両立して使用
ストリート & ワインディング のウエイトが、50 - 50
ラップタイムも、快適性も重視する といったユーザー なら → 「タイプSR」
サーキットメインの使用
サーキット専用車、または、サーキットの頻度がかなり高く、
快適性より、ラップタイム重視 といったユーザー なら → 「タイプRR」
上記のマッチングは、すべて田中ミノルの私的な見解となります。
推奨オイル
TM-SQUARE デュアルコア LSD の推奨オイルは、
BILLION OILS FF-730 または、BILLION OILS FF-750 です。
【FF-730】
【FF-750】
また、新品 LSD の慣らし走行は、その後のクォオリティと、ライフに大きく関与しますので非常に重要です。特に、LSD ディスクの「アタリ付け」には、ハイレベルな潤滑で、ディスクにもとても優しい BILLION OILS FF-730 のご使用を おススメ いたします。 また、慣らし終了後は、使用サーキットと車両バランスにより、FF-730または、FF-750から、マッチングの良い方をチョイスして下さい。
BILLION OILS FF-730 のWEBサイトは、こちら!
BILLION OILS FF-750 のWEBサイトは、こちら!
田中ミノル式 FF機械式LSD 完全解説 『曲げるための有効活用法』
- Content 1 LSD 基礎講座 オープンデフを知る
- Content 2 LSD 基礎講座 「ロック率」
- Content 3 LSD 基礎講座 「カム角」
- Content 4 ドラテク 「タテ + ヨコ ≦ 10 の法則 」
- Content 5 ドラテク 「究極のLSD活用法」
- Content 6 LSD の効きと クルマのバランス
- ※本編は、田中ミノルが今まで経験したことを元に、私的な見解にて、解説を行っておりますので、 物理的な裏付けはありません。また、実際に、本ドラテクを活用されたことにより発生したトラブル等に関しては、田中ミノル および ミノルインターナショナルは、一切責任を負いませんので、すべて自己判断にてご活用下さい。