TM-SQUARE オイルパン バッフルプレート SPEC2
M16Aエンジンの弱点である、コンロッドメタルのダメージは、
1. 「Gフォース」 によるオイルの片寄り
2. 高回転域の多用
3. オイルの粘度不足による油圧低下
が主な原因です。
特に、長く強烈な 「Gフォース」 が連続してかかり、高回転域を多用する、サーキット走行では、オイルポンプから一番距離のある、4番シリンダーのコンロッドメタルへのオイル供給が滞ることから、油膜切れにより、ダメージを受けてしまいます。そして、このダメージは、徐々に症状が悪化し、最終的にはエンジンブローにつながります。
では、なぜ、 「Gフォース」 + 高回転域の多用 により、油膜切れが発生するのでしょうか?
それは、まずオイルポンプにて、エンジン各所に送られたオイルが、 「Gフォース」 により、エンジン内部の側面や、窪みに貼り付くことから、オイルパンに戻ってくるまでの時間が、通常より長くなります。そして、この状況で、高回転を多用すると、オイルの吐出量は、ずっと、 Max をキープしていることから、ストレーナ(オイルの吸い込み口)から、大量のオイルが吸い込まれ、オイルパン内の油面が下降してしまいます。
また、オイルパンに溜まっているオイルも、 「Gフォース」 により、片寄りが発生しますので、結果、オイルパン内には十分な量のオイルが存在せず、ストレーナからエアが入り込み一気に油圧が低下してしまうのです。
TM-SQUARE オイルパン バッフルプレート SPEC2 は、サーキット走行等で発生する、エンジンオイルの片寄りを抑制し、たとえ高回転の多用により、オイルパン内の油面が下降しても、ストレーナからエアが入り込みにくい形状をしたバッフルプレートです。装着により、オイルの片寄りと、油面低下の両面に効果があり、エンジントラブルの原因となる油膜切れを確実に抑制します。取付けは、現状のオイルパンに無加工で装着できる完全ボルトオンタイプ。
サーキット走行の必需品です!
TM-SQUARE オイルパン バッフルプレート SPEC2 の特徴
特徴 ①
オイルパン バッフルプレートの構成パーツであるクランクシャフトとオイルパンの間に位置するプレートが、SPEC1 では、エンジンに対して水平の状態でセットされていましたが、SPEC2 では、地面に対して水平の状態へと変更されました。
スイフトのエンジンは、少し前傾した状態でクルマに搭載されることから、エンジンに対して水平にセットされたプレートと、実際の油面とは、必ずしも同じアングルにはなりません。 そこで、SPEC2 では、このプレートを、地面に対して水平になるように、セットしました。 この変更により、 「Gフォース」 により、オイルが片寄ろうとしても、より効率よくエンジンオイルをオイルパン内に閉じ込めておくことを可能としました。
特徴 ②
通常は、純正部品をそのまま使用する ストレーナ と呼ばれる オイルの吸い込み口 を SPEC2 では、よりエアを吸い込みにくいように形状を変更し、バッフルプレートの構成部品として付属させました。
純正品
(左 純正品 右 TM-SQUARE)
純正のストレーナ形状では、油面が一瞬でも、金網の部分まで低くなると、そこからエアを吸ってしまいますが、SPEC2 では、金網の上部は、金属板で覆われていますので、オイルは、ストレーナ下部からのみ、取り込まれことになります。結果、 「Gフォース」 や、高回転の多用にて、オイルパン内の油面が少々、下がっても、エアを吸い込みにくい構造となりました。
※ 本製品は、2016年6月より、TM-SQUARE オイルパンバッフルプレート SPEC 2 として、
仕様変更を行い販売されています。