ZC33S用 キャンバーシム
FF特有のアンダーステアを減少させるためには、リアのトーイン調整は非常に有効な手段となります。アンダーステアが強い場合は、リアのトーインを少なくすることで、コーナリング中(特に進入部分)に、リアが回り込んでくれ、アンダーステアを抑制します。なお、このセットアップは、走行抵抗が減少することから、ストレートスピードにも、影響を与えます。
また、トーションビーム式のサスペンションでは、ストロークによるキャンバー変化がほとんどありません。よって、クリッピングポイント近辺では、タイヤの外アタリ(タイヤの外側のみが接地している状態)が強くなりますので、コーナーにおいて、タイヤのグリップを有効活用するためにも、キャンバーが必要となります。
TM-SQUARE リア キャンバーシム は、通常トーションビーム式のサスペンションでは、調整の行えないトーイン値 & キャンバー値 の両方を変更できるよう ダブルテーパーのシム(2方向にテーパーになっているシム)を採用したセットアップアイテムです。車輌の状況や、セットアップに合わせてチョイスできるように、キャンバー値 を2種類(並盛仕様 & 大盛り仕様)バリエーションしました。また、トーイン値のみを変化させることができる トーレスシム (1方向にテーパーになっているシム)も、設定しましたので、トーイン値のみの調整や、キャンバーシムと同時使用により、セットアップの幅が広がります。
TM-SQUARE 「ZC33S」 キャンバーシム アイテム表(変化量)
設定車高 (フェンダーアーチ ⇔ 地面間) |
並盛 キャンバーシム |
大盛 キャンバーシム |
トーレスシム |
|||
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キャンバー | トーイン | キャンバー | トーイン | キャンバー | トーイン | |
670mm(純正車高) | 1°30’ネガ | 0°35’レス | 2°30’ネガ | 0°35’レス | 変化なし | 0°20’レス |
660mm | 1°30’ネガ | 0°30’レス | 2°30’ネガ | 0°30’レス | 変化なし | 0°20’レス |
650mm | 1°30’ネガ | 0°25’レス | 2°30’ネガ | 0°25’レス | 変化なし | 0°20’レス |
640mm | 1°30’ネガ | 0°20’レス | 2°30’ネガ | 0°20’レス | 変化なし | 0°20’レス |
630mm | 1°30’ネガ | 0°10’レス | 2°30’ネガ | 0°10’レス | 変化なし | 0°20’レス |
設定車高 (フェンダーアーチ ⇔ 地面間) |
||||
---|---|---|---|---|
キャンバー | トーイン | キャンバー | トーイン | |
670mm(純正車高) | 1°25’ネガ | 0°50’レス | 2°25’ネガ | 0°55’レス |
660mm | 1°25’ネガ | 0°45’レス | 2°25’ネガ | 0°50’レス |
650mm | 1°30’ネガ | 0°40’レス | 2°30’ネガ | 0°45’レス |
640mm | 1°35’ネガ | 0°35’レス | 2°35’ネガ | 0°40’レス |
630mm | 1°35’ネガ | 0°25’レス | 2°35’ネガ | 0°30’レス |
※トーイン値は、左右のトーインを合算した「トータルトー」の表記となります。
※ZC33Sの場合、車高(トレーリングアームの角度)により、トーイン値の変化量が異なります。純正タイヤを装着した状態で、車高(フェンダーアーチ ⇔ 地面間)を計測の上、変化量を確認下さい。
TM-SQUARE キャンバーシム/トーレスシム は、装着前のアライメント値(キャンバー/トーイン)から、上記の数値分、アライメントが変化します。また、アライメントは、計測方法、使用タイヤ/ホイールにより、誤差が発生しますので、上記の変化量は、あくまでも目安になるものであり、変化量を保証するものではありません。
ちなみに、弊社デモカー(TM 7号車/ZC33S 1型)によるキャンバーシム装着前と、装着後のアライメント実測値は、以下のとおりです。
TM-SQUARE 「ZC33S」 キャンバーシム 装着後のアライメント値(TM7号車の場合)
設定車高 (フェンダーアーチ ⇔ 地面間) |
純正状態 |
並盛 キャンバーシム |
大盛 キャンバーシム |
|||
---|---|---|---|---|---|---|
キャンバー | トーイン | キャンバー | トーイン | キャンバー | トーイン | |
670mm(純正車高) | -1°00’ | IN 0°35’ | -2°30’ | IN 0°00’ | -3°30’ | IN 0°00’ |
660mm | -1°00’ | IN 0°40’ | -2°30’ | IN 0°10’ | -3°30’ | IN 0°10’ |
650mm | -0°55’ | IN 0°40’ | -2°25’ | IN 0°15’ | -3°25’ | IN 0°15’ |
640mm | -0°50’ | IN 0°40’ | -2°20’ | IN 0°20’ | -3°20’ | IN 0°20’ |
630mm | -0°50’ | IN 0°40’ | -2°20’ | IN 0°30’ | -3°20’ | IN 0°30’ |
設定車高 (フェンダーアーチ ⇔ 地面間) |
トーレスシム |
|||||
---|---|---|---|---|---|---|
キャンバー | トーイン | キャンバー | トーイン | キャンバー | トーイン | |
670mm(純正車高) | -1°00’ | IN 0°15’ | -2°25’ | OUT 0°15’ | -3°25’ | OUT 0°20’ |
660mm | -1°00’ | IN 0°20’ | -2°25’ | OUT 0°05’ | -3°25’ | OUT 0°10’ |
650mm | -0°55’ | IN 0°20’ | -2°25’ | IN 0°00’ | -3°25’ | OUT 0°05’ |
640mm | -0°50’ | IN 0°20’ | -2°25’ | IN 0°05’ | -3°25’ | IN 0°00’ |
630mm | -0°50’ | IN 0°20’ | -2°25’ | IN 0°15’ | -3°25’ | IN 0°10’ |
※トーションビームには、製造上の公差がありますので、純正状態でのアライメントは、すべての車両で同一ではありません。よって、装着後のアライメント値は、上記と同じになるとは限りませんので、必ず装着後はアライメントを測定し確認を行って下さい。
※公差外のトーションビームや、ダメージを受けているトーションビームでは、装着後のアライメント値が、想定外となる可能性がありますので、TM-SQUARE リアキャンバーシム/トーレスシムは、ご使用いただけません。
また、キャンバーシムの装着により、リアキャンバーがネガティブ方向に変化しますので、タイヤの上端部がフェンダー内に収まりやすくなり、ハブセンターならびに、タイヤの下端部は、外側に張り出します。タイヤ/ホイールの各部の位置は、下記のとおり変化します。
TM-SQUARE 「ZC33S」 キャンバーシム 装着後のフェンダークリアランス
アイテム/計測位置 | タイヤの上端部 | ハブセンター部 | タイヤの下端部 |
---|---|---|---|
並盛キャンバーシム | -3.2mm | +4.7mm | +12.7mm |
大盛キャンバーシム | -7.1mm | +6.0mm | +19.4mm |
トーレスシム | +2.7mm | +2.7mm | +2.7mm |
※上記の数値は、計算上の数値で、実測とは異なる場合があります。
※+表記 → タイヤが外に出る
-表記 → タイヤが内側に入る という意味合いです。