新型スイフト 「試乗記」!   By  REV SPEED

2010年09月25日(土)

 ☆ このインプレッションは、

   REV SPEED との連動企画です!

 

 

 

9/16に、ジャーナリストを対象に行われた 新型スイフト試乗会。

でも、この日は、雑誌REV SPEED の校了日と重なり、9月売りには掲載できない・・・・・・。

かといって、10月売りでは速報性がない・・・・・。

 

 

ということで、なんと! 

新型スイフト試乗インプレッションの掲載を、テスター田中ミノルの個人ブログである、

みんカラ で行ってしまうという、REV SPEED の太っ腹企画なのです。

 

新型スイフト の奥の奥を、スイフトマニア田中ミノルが、

バッチリみなさんに、お伝えする(それも、無料で!!)スペシャル企画なのであります。ハイ。 

 

では、はじまり、はじまり~。

 

今回の試乗前に、田中が一番気になっていたこと・・・・・、

それは、事前情報で知っていた、新型スイフトのディメンション(ホイルベースとトレッド)が

大きくなっていることです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ま~、「世の中の流れ」 なのでしょうが、衝突安全面から、必ずと言って良いほど、

モデルチェンジでクルマは、デカくなります。

そして、そのほとんどで、ステア特性がダサクなります・・・・・。

 

広報資料とやらを見ると、

ホイルベース    +40mm

フロント トレッド  +20mm

リア トレッド    +15mm

全長         +95mm 

全幅          +5mm

フロント オーバーハング   +45mm

リア オーバーハング      +5mm

 

(すべて、31型から大きくなった寸法です)

  前モデルは、31だけではないことは、わかっていますが、

新型もZC が、頭に付く関係で、ZC型とも書けず、旧型という表現にも、抵抗がありましたので、

この表現となってしまいます・・・・。11 21 71 オーナーのみなさん・・すいません・・・・・。

 

 

 

 

正直、ヤバイ香りが、プンプンとします・・・。

 

でも、これまた、広報資料を見ると、車体ねじり剛性は、15%向上とあります。

設計の方にも、ボディー剛性が上がったことは、十分にご説明いただきました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

でも、しかし・・・・・・・・、

これは、田中の独断と偏見ですが、

 

車体ねじり剛性(ボディー剛性) = スポーツ性能として必要な剛性

 

とは、ならないように、感じるんです。

 

たとえばですが、レーシングカーを製作する場合でも、剛性が必要な部分と、

必要でない部分が、あります。

 

スポット増しといった、チューニングでも、どの部分をスポット増しするかには、

かなりのノウハウが、そこには、存在するはずです。

 

ですので、全体の剛性が上がっていたとしても、走るために、いや、速く走るために

必要な剛性というのは、どうも、別じゃないのかなと、田中は思うんです。

 

また、今回は、ディメンションが、大きくなっているのですから、

速く走るために必要な剛性も、今まで以上に、求められることは間違いないし・・・・・。

 

田中が31スイフトを愛して止まない、最大の理由である、「速く走るために必要な剛性感」。

これが、受け継がれているのか否か、この部分が、一番知りたいのでありました。ハイ。

 

 

 

 

 

 

でもって、試乗スタート!

 

 

 

 

 

 

 

まず、運転席に座って思うことは、ダッシュボードが少し高くなったこと。座高の低い? 

田中でも、クルマのすぐ前の視界は、ほんの少しですが、悪くなったような気がします。

(ちっちゃいことは、気にすんな・・・・・・)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

メーターは、少々アルテッツアのような雰囲気があり、なかなか、洗練されていて、

カッコいいですね~。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、今風にキーレス&スタートスイッチで、エンジンスタート。

ワインディング全開アタックインプレのはじまりです。 (注 もちろん、制限速度内です・・)

 

走り出すと・・・・・、「加速こんなもの・・・・・・・・?」。

でも、まぁ~ 1200cc だし、燃費に振っているんですから仕方ないですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

エンジンパワーの話は、さておき、本題のシャシバランスのことを。

 

今回、お借りしたのは、XGグレードの5速MT。

ベースグレードのマニュアルモデルです(タイヤサイズ 175-65-15)。

 

タイヤサイズからも、グリップは、それなりなのですが、田中の予想に反して、

動きはとっても「クイック」でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

ステアリング操作に対して、キビキビと反応し、クルマのデカさをあまり感じません。

 

それに、当然と言えば、当然ですが、ディメンションが大きくなった分、

限界域でのコントロール性もかなりのものです。

 

「あれ?イメージと違う??」 と、思ったのですが、それには秘密がありました。

 

 

 

 

 

 

それは、ステアリングのギア比です。

 

下のグラフを見てください。

 

 

 

 

 

 

ステアリング操舵角が小さい部分では、ギアレシオがハイギアードに設定されていますよね。

ただ、操舵角が小さいといっても、角度でいうと、中立ポジションから、

右または、左に270度の間は、ハイギアードなのです。

(グラフ左側の点線部分まで)

 

270度と言えば、スポーツ走行中は、すべてこの角度内に、操舵は収まりますので、

要するに、少しのステアリング操作で、大きな操舵になっているのです。

(車庫入れ等で、ハンドルが重く感じないように、後半部分のギア比が変えてあるのです)

だから、ディメンションが大きくなって、クルマの動きが少々ダルになる分を、

 

 

このギアレシオで打ち消していたのですね~。

(なるほど、なるほど・・・・・・、だからキビキビと走るんだ・・・・・)。

 

ちょっと、余談ですが、田中は、31スイフトの電動パワステのフィーリングが、大好物です。

この、ジオメトリーを含めた、電動パワステの完成度は、「奇跡」 と言って良いぐらい、

素晴らしいできばえだと思っています。

 

そしたらね、新型にも、31スイフトと、同じ電動パワステが使用されており、

モーターの搭載位置こそ、少々違いがありますが、「あのフィーリング」 は、まさにそのまま。

これは、嬉しかったですね~。

 

また、リアサスペンションも、31スイフトから変更されています。

これは、トーションビーム自体を強化することで、31スイフトでは、トーションビーム内に

搭載されていたスタビライザーが取り外されています。

 

それでも、トーションビーム本体の剛性を上げることにより、31スイフトに対して、

25%の剛性アップとなっているようです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

フィーリング的にも、コシがあるのに、しなやかでしたよ~。

これも、なかなか、良い感じです!

 

それに、トーションビームのボディー側の取付け部分に角度を付けて、

左右に「G」フォースが、かかっているときに、外側のタイヤが、トーアウト方向に、

「ずれ込む」 ことも、抑制してるんですよね~。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オマケに、リアスプリングのレートも、ほんの少しですが、

31スイフトより、ハイレートになっていました。

 

要するに、 「FFは、リアの剛性がコーナリングのキモ!」 と、

田中がいつも言っていることが、新型スイフトでは、実践されているのです。

ね、田中は、嘘つきじゃないでしょ?

 

 

話は戻りますが、このリアの剛性と、ステアリングのギア比で、

確実に、そして、完全に、ディメンションが大きくなったデメリットを打ち消している。

これが、新型スイフトに乗った、田中の印象です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ならば、買いのなの? 

というと、「スポーツが出るまで、わからない・・・」 、というのが、田中の本音です。

 

なぜなら、今回のバランスの良さは、175-65-15 のコンフォート系のタイヤだったので、

成立したかもしれないと、思っているからです(かなり、うたぐり深い・・・・・・)。

 

 

そうです、

ハイグリップラジアルになれば、どうなるのか?

 

より、ボディーへの負担の大きいサーキットならどうなるのか?

といったことが、未知数だからです。

 

だって、ハイグリップになって、はじめて新型のボディー剛性(速く走るための剛性)が、

理解できると思うんですよね~。

 

ステアリングのギア比も、今回のグリップだから、成立したけど、ハイグリップになれば、

ピーキーになる可能性もありますからね。

 

また、ホイルベースが伸びたことは、良い方向だと思うのですが、

フロントのアーム類の変更で、フロントタイヤが前方に伸びており、

なおかつ、フロントのオーバーハングも伸びているんですから、

このあたりも、かなり微妙かと・・・・・(運転席から、先だけで、+85mmロングですから・・・・・・)。

 

31スイフトの軽快さ、キビキビさは、あのオーバーハングの短さも、大きなポイントだと、

田中は思いますから・・・。

 

 

 

時代のニーズと、時代の流れで進化した、新型スイフト。

今回発売された、スポーツ以外のモデルでは、良い意味で田中の予想を遥かに超えており、

素晴らしい新化を遂げたと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

でも、やっぱり、田中もみなさんも、気になるのは、スポーツグレードですよね~。

 

今回の変更点が、スポーツグレードでは、どのような味付けで登場するのか?

また、それは、味付けだけで、名車31スイフトを超えられるのか?

とっても気になります。

 

なんと言っても、31スイフトは、ハイグリップタイヤでも十分なボディー剛性を持ち、

絶妙なオーバーハング量と、シビレルぐらい優秀な、電動パワステ&サスペンションジオメトリーで、

コーナーをキビキビ走るんですからね~。

 

 

 

 

 

田中が、新型を買うか、買わないか、いや、新型のパーツを作るか作らないかは、

新型のスポーツが出てから、決めたいと思います。ハイ。

やっぱり、乗ってみないと、楽しいかどうかは、わかりませんからね~。

 

 

 

 

 

 

 

もし、これから登場するスポーツモデルの、フロント オーバーハングが、

ガッツリ短くなった専用デザインで、

ディメンションに負けない、速く走るためのボディー剛性が確保されていて、

ハイグリップでも、ステアリングがピーキーにならなければ、間違いなく買うと思いま~す。

(えっ?言いたいこと言ってる?? すいません・・・)

 

 

 

 

 

 

ま、決断は、スポーツがリリースされてからですね。

今回、試乗の機会を与えていただいた、REV SPEED に感謝です!

 

 

 

 

 

 

 

 

以上、田中の新型スイフト「試乗記」 でした。