2013 「道場破り」 in スパ西浦 ドラテク編
2013年03月07日(木)
本日は、2013 「道場破り」 in スパ西浦 ドラテク編 です。
(サーキットの前に広がる この景色、イイですよね~)
スパ西浦は、数年前に(確か 2009年)、DRY で走って以来、
タイムアタック してなかったんですよね~。
(前回は、WETだったし・・・・・・・)
まず、スパ西浦のレイアウトは、こんな感じです。
で、タイムに大きく影響するコーナーは、
① ~ ④ までのコーナーとなり、全体のウエイトの80% は、
これら前半のコーナーなのであります。
もちろん、後半 ⑤ ~ ⑧ も、失敗すれば、タイムロスしますが、
ラップタイムの 80% は、① ~ ④ までのコーナーで、形成されると言っても、
過言ではありません。
では、はじめてみたいと思います。
まず、4速全開で、ストレートを駆け抜け、
1コーナー手前で、ブレーキング。
で、どこからブレーキをスタートするか・・・・・・・、ということは、
ある面、永遠の課題ですよね。
よく、100m看板 とか、50m看板から、ブレーキングとか聞きますが、
それは、看板の真横なのか? ナナメなのか??
そこから、ブレーキなのか? アクセルOFF なのか??
ちょっとした、ニュアンスの違いで、伝わると、かなりデンジャーですよね。
また、看板を見てから、ブレーキを踏むと、
視線が大きく動くことから、クルマが、ブレてしまいます・・・・・。
ですから 田中は、ブレーキ開始ポイントは、一切、コース脇の看板を見ません。
もちろん、位置関係を把握するために、
ストレート走行中は、見るときはありますが、
ブレーキング開始直前は、看板は見ずに、これから進入するコーナーを見ます。
この、コーナーまでの見た目の距離感が、すごく大切なんです!
この距離感の精度はかなり正確で、
コーナーが迫ってくる感覚を理解できれば、
きっと、毎ラップ 同じ位置からブレーキが開始でき、
また、少し飛び込む とか、手前からブレーキング といった、
調整も、慣れれば、カンタンに行えるようになると思いますよ~。
で、ここかなぁ~、と思うところから、
ブレーキング & 4 → 3 → 2速 と、シフトダウン。
アウトから、「カクン」 と、進入するのではなく、
早めにステアリング切リはじめて、
ナナメに、① コーナー クリップを目指します。
(この方が、ジックリ 右フロントタイヤ に荷重がかかりますからね!)
そして、① コーナー で、大切なこと、
それは、アクセルを踏み出すタイミングと、アクセルを踏む量です。
特に、LSD 装着車は、
1コーナーと 2コーナー をつなぐ ほんの数メートルの直線区間で、
イメージより 5m ぐらい、手前からアクセルに足が乗ります。
でも、ほんの少しだけです。
アクセル開度で言うと、5%~10% ぐらいで、この状態で、しばしキープ。
すると、クルマは 「クルッ」 と曲がり出しますので、
そこからは、フロントが浮き上がって、アンダーステアにならないギリギリを狙って、
徐々にアクセルを踏んで、縁石ギリギリに立ち上がるイメージです。
もし、アクセルON のタイミングで、いきなり全開になるなら、
アクセルを踏み出すポイントが遅く、
一度開いた、アクセルが、再び戻るなら、
アクセルを踏むタイミングが早いか、
アクセルを急激に踏み過ぎです。
このアクセルコントロールが、うまくできると、
ヨコG が、大きく変化することなく、
コーナー立ち上がり部分で、一定に ヨコG がかかったまま、
縁石まで行くことができます。
これができると、① コーナー のボトムスピードも、
立ち上がりのスピードも、ガッツリと上げることができますので、ぜひ、お試しあれ!
そして、スパ西浦 最大の難関 ② コーナーへと向かいます。
この ② コーナー直前に、2 → 3 とシフトアップし、
コーナーに進入するのですが、ここは、マジに、難しいです・・・・・。
まず、よく失敗する例から説明しましょう。
それは・・・・、
1) 思い切って ハイスピードで ② コーナー に進入
2) 想像より進入スピードが高いと思い アクセルOFF
3) リアが、ブレイクして スピン状態に
4) クルマは、アウト側の縁石の上
5) そのまま、イン側に巻き込んで、クラッシュ!
というパターンです。
このクラッシュ、何が原因か・・・・、
それは、2) のアクセルOFF です。
このコーナーは、下っています。
ということは、タダでさえ、フロント荷重になりやすい = リアに荷重が乗らない。
ステアリングを切って、コーナーに進入し、
タイヤのグリップが、ヨコは方向に使用されているときに、アクセルを抜けば、
荷重はもっとフロントに移動しますので、それはもう、ひとたまりもありません・・・・・・・。
ですから、② コーナーのポイントは、
コーナーの中では、アクセルを踏んでいることなのです。
減速するなら、コーナーに、差しかかる前です。
決して、クリップを取りに行く途中で、アクセルOFF(急激な全閉)は、
避けなければなりません。
もちろん、コーナーに、差し掛かってからの ブレーキングなど、
まさに、自殺行為 としか言いようがありません・・・・・・。
ということは、② コーナーは、
クルマのバランスを確認しながら、
少しずつ コーナーへの進入スピードを 上げて
クルマの限界が、どのあたりなのかを、シッカリ 探ることが重要なのであります。
要するに、② コーナーは、ラップタイムが速くなるに連れて、
どんどん難易度が上がる、コーナーであり、
このコーナーを攻略できない限り、スパ西浦 は、速く走れないのです。
ライン的に、話をすると、
このコーナーは、単純な アウト イン アウト となり、
クリップが、イン側 縁石に、近ければ、近いほど、
立ち上がりのラインは、有利になります・・・・・・・が、
縁石にタッチすれば、そこから先は、地獄・・・・・・・です。
(だって、アウト側に、弾かれますから・・・・・・)
ですから、相当コースに慣れるまでは、
イン側縁石に近づきすぎないほうが、よろしいかと思います。
とまぁ~、
あまりにも、恐ろしいことばかり書きましたが、
② コーナー 攻略法には、順序が大切だということです。
ステップ別に解説すると、
1) ① コーナーを立ち上がり、ストレート区間で、アクセル OFF(全閉) + ブレーキング
2) ① コーナーを立ち上がり、ストレート区間で、アクセル OFF(全閉)
3) ストレート区間で、アクセル OFF(全閉) + コーナーはアクセルを踏んで進入
4) ストレート区間で、アクセル 戻し(全閉にはしない) + コーナーはアクセルを踏んで進入
5) ストレート区間 後半ギリギリで、アクセル 戻し + コーナーはアクセルを踏んで進入
6) ステアリングを切るあたりで、優しく アクセル 戻し + コーナーはアクセルを踏んで進入
7) ステアリングを切ってから、優しく アクセル 戻し + コーナーはアクセルを踏んで進入
の順番ですかね~。
特に、6) 7) で、アクセルを戻す(全閉にはしない)ときは、
一気に戻すのではなく、ゆっくり戻すことが、ポイントとなります。
もちろん、
「コーナーはアクセルを踏んで進入」 = 「全開」 ではありませんので、
お間違いなきように、お願いします。
また、6) 7) にて、一気に、アクセル OFF(全閉) を行っても、
オーバーステアが出ない場合は、
クルマのバランスが、かなりアンダーステア ですので、速くは走れないですね・・・・。
勢いや、根性ではなく、
クルマを急激に動かさず、
リアのグリップと相談しながら、走れる人でないと、
この ② コーナーは、なかなか、攻略できないと、田中は思います。
そして、間違いなく、スパ西浦 で、難易度 No1 のコーナーとなり、
オマケに、このコーナーの速さが、ラップタイムも大きく影響するコーナーなのであります。
で、お次! ③/④ S字コーナー となります。
いや・・・・、このコーナーも、難しい・・・・・・。
複合コーナーなので、④ コーナーの立ち上がりを 最優先に考えます。
そのために、一番重要なこと、それは、
③ コーナーで、クルマをスライドさせないことと、ボトムスピードを上げることです。
では、順番に解説すると、
立体交差 を過ぎ、③ コーナー のポスト(オフィシャルさんがいるところ)
に向かって、真っ直ぐ、ブレーキング。
2速にシフトダウンを行い、③ コーナー のクリップを取りに行きます。
で、このときのスピードが、かなり大切。
なぜなら、このコーナー 入口から 出口に向かって、
上ってっているのです・・・・・・・。
上っている、コーナーで、ボトムスピードが足りないと、
アクセルを踏むタイミングが、早まってしまい、
フロントタイヤの接地が薄れ、アンダーステアとなってしまうからです。
かといって、クルマが、スライドするのは、もっと最悪・・・・。
リズムが命の S字コーナー で、スライドすると、スライドが治まるまで、
待つしか手がありませんからね・・・・。
ですから、スライドする ギリギリ手前のボトムスピードで、
③ コーナーをクリアーし、④ コーナーへと向かいます。
そして、③ コーナーのボトムスピードさえ速ければ、
④ コーナーの立ち上がりは、カンタン に、ハイスピードでクリアーできるんです。
なぜなら、50km/h からの フル加速と、
55km/hからの フル加速では、フロントが逃げる量が違うからです。
当然、50km/h からの加速のほうが、
大きなエネルギーが必要な分、フロントは浮き上がりやすくなり、
立ち上がりでアンダーステアになりやすくなってしまいます・・・・・・。
いや~、かなり長くなってしまいましたが、
ご理解いただけたでしょうか???
でも、ここからは、カンタン。
次の ⑤ コーナーは、
ブレーキングの後、3 → 2速に、シフトダウンし、
ブレーキリリースをうまく活用しつつ、少し長めのクリップを取り、
アウトいっぱいに、立ち上がり・・・・、
次の ⑥ コーナーは、
出口が タイト になっていますので、クリップを奥目に取り、
⑦ コーナーは、頑張って、アクセルを踏み、
(エキスパートは、全開だと思います)
⑧ 最終コーナーに、向かいます。
最終コーナーは、あまり、アウトから進入せず、
コースの真ん中、もしくは、ちょっとアウト側 ぐらいから進入し、
あとは、フロントタイヤのグリップと相談しながら、アクセルを踏んでいけばOKです。
これらの 後半セクション レイアウトは単純で、
テクニック的にも、難易度は、高くありません。
ただ、風の噂で、秘密の近道 が、あると聞いたことがあります(笑)
ということで、超大作となりましたが、
田中ミノル スパ西浦 1:00:8 の 車載動画 を どーぞ!!
以上、2013 「道場破り」 in スパ西浦 ドラテク編 でした!