2013 「道場破り」 in 美浜サーキット セットアップ編
2013年03月11日(月)
やっと、美浜サーキット の資料がまとまりましたので、
本日は、2013 「道場破り」 in 美浜サーキット セットアップ編 を
お伝えしたいと思います。ハイ。
美浜サーキット は、高速のインターからも近く、
ライセンスも不要 ですので、中部圏の方々をはじめ、
かなり広範囲から、タイムアタッカーがやってくる、
人気のサーキット!!
コースレイアウト は、タイムに影響する
すべてのコーナーが、2速 ギア ですので、
ビギナーの方にも、優しいサーキットです。
では、早速、はじめてみたいと思います。
日時 : 2013-03-01
サーキット : 美浜サーキット
ドライバー : 田中 ミノル
メカニック : 阿部/佐藤
車輌 : ZC31S スイフト2号車
時間 : 9:00~12:00 13:00~17:00
イニシャルSET
ホイール CLEAWAYS F:7.5J-16+30 R:7.5J-16+46
タイヤ DIREZZA ZⅡ F:225-45-16(中古) R:205-45-16(中古)
内圧 F:2.6 R:2.6 (温間)
リアスタビ φ35
スプリング F:65-06-700 パーチェ装着
R:58-05-600 パーチェ装着
ダンパー減衰 F:MAX 5戻し R:MAX 8戻し
キャリパー F 純正 R 純正
ブレーキパッド F 04M R 88B
カーツデフ 50-20 6.5kg
ミッションオイル 開発品(鉱物油)
エンジンオイル TM-SQUARE M16A 5W-40(継続使用)
オイルクーラー TM-SQUARE
E/Gマウント 強化タイプ 試作品
ファイナル 4.7(アールズ)
車高 F 605mm R 585mm
トー F OUT 0:30 R トーレスシム(-30)+(-15) OUT 0:05
キャンバー F -5.8 R 並盛り (-2.5)
フロントロアアーム TM-SQUARE ロングアーム
ナックル TM-SQUARE キャンバーナックル
空力デバイス カナード装着
エキマニ 試作品1
ECU TM-SQUARE V3.0 AB EX
みなさんの車載を見ると、路面はフラットではなさそうでしたので、
F 700 R 600 のスプリングレート。
それに、コーナーは、かなり回り込んでいるように思えましたので、
R には、キャンバーシム並、
そして、R スタビライザーは、35φ にセットして、
美浜サーキット 攻略の準備をしました。
また、この日は、午後からの雨予報が出ていた関係で、
午前中に、セットアップ、LSD オイルの開発を行わなければなりません・・・・。
ですから、セットアップにあてられる時間は、かなり限りがありました。
で、走行のほうは・・・・・、
イニシャル(走行1) 9:00~ BEST 47.8 気温 9.2℃ 路温 9.5℃
コーナーが想像より回り込んでいる
O/Sは、一切出ていない
ターンイン時 R の回り込みはあるものの 足りない (U/S)
レート的に、大きな問題はない トラクションも、問題なし
とにかく、Fがグリップして、 Rはある程度しかグリップしない O/S 方向のセットアップが必要
いや~、想像以上に、コーナーがタイトで、
O/S が出るぐらい、セットアップを振らないと、攻略できそうにないなぁ・・・・・、
というのが、田中の第一印象。
ですので、次のセッションに向けて、
変更
F キャンバー -5.8 → -6.2
F トー OUT 0:30 → OUT 0:40
TM ダンパー & TM ロアアーム/ TM キャンバーナックル
の真骨頂 キャンバー 超ガッツリ 作戦です。
通常では、-6.0 以上になると、
ドライブシャフトが、ミッションケース内であらぬことになってしまうのですが、
上記の組み合わせなら、それを可能にするんですね~~。
あっ、フロントの トーOUT 値を大きくしたのは、
イン側のタイヤの切れ角を、より大きくするタメです。
で、次のセッションは・・・・・・、
走行2 9:27~ BEST 47.5
F キャンバー F トー のセット変更で、ミッド で曲がるようになった
しかし、ターンイン レスポンスは、↓ トラクションの安定感も ↓
各コーナーでは、 ① 1コーナー ↓ ② 2コーナー(R16)↑ ③ フェニックス ↑
④ 裏ストレートエンド ↓ ⑤ 定常円(R20)↑
曲がって欲しいコーナーでは、曲がるようになりましたが、
メリット/デメリットがありました。
変更
R トーレスシム -15 → -30 (OUT 0:20)
そうです、禁断の? トーアウト作戦です。
走行3 9:57~ BEST 47.5
R トーOUT により、R のグリップレベルが下がり、ミッド ~ 出口 で、U/S レス
全体に、ハネがある フロントの接地が安定しない
※ 走行 4LAP のみ
変更
F ダンパー -5 → -9
R ダンパー -8 → -13
(ハネによるU/S対策)
で、ダンパーに微調整を入れて・・・・・、
走行4 10:00~ BEST 47.2
④ 裏ストレートエンド ターンイン ~ ミッド でのハネが少なくなった
(フロントの接地が安定方向)
LSD オイル 98℃
いい感じになってきました!
で、このあたりのセットアップで、LSDオイルの開発は、十分可能だと判断し、
LSDオイルテスト スタートであります。
ここから、走行7 まで、LSD オイルの開発テストは、
続きましたが、詳細は、リリースのタイミングにでも、詳しく解説しますので、
今回は、パス ということで・・・・・・。
ということで、次は、走行8 からとなりますが、
雨のことを考えて、
変更
タイヤ GⅡ → V700
です。
走行8 11:32~ BEST 46.5
全体的にグリップが高く、ボトムスピードが上がった
1コーナー/フェニックス にて、F ロールが、大きい
フェンダータッチ(F)が多い(グリップが上がったから?)
フェニックス のアクセルを踏む前に、クルマが曲がらない(R のグリップが高過ぎる?)
水温 82℃ 油温 108/100℃ ミッションオイル 101℃ Fローター 473-437℃
内圧 F 3.0 R 3.2
やっぱり、V700!!
LSD オイル 開発中に記録した、ZⅡのタイム(46.9)を
コンマ4秒 縮めました。
変更
エキマニ 試作品 1 → 試作品 2
F ダンパー -9 → -7
R ダンパー -13 (KEEP)
LSD オイルの開発は、終了していましたので、
お昼のインターバルを利用して、
またまた、エキマニの比較です。
(だって、美浜サーキットのほうが、
低速重視のエキマニが、マッチングすると思いましたから!)
で、何とか、お天気は、持ちこたえたのですが、
気温が、かなり上昇して、コンディション的には、
かなり厳しい・・・・・・・・・。
走行9 13:00~ BEST 46.9 気温 16℃ 路温 17℃
エキマニは、試作品 2 の方が、低速域は少しトルクが太い(高速域は同じ)
※ セッティング変更のため 5LAP で、PIT に
変更
Fダンパー -7 → -11
いや~、コンディションが厳しいです・・・・・。
だって、この時期で、16℃ もありましたから・・・・・。
走行10 13:10~ BEST 46.5
コンディションは、確実に悪くなっているにもかかわらず、午前中と同じタイムが出る
エキマニは、試作品 2 の方が確実に良い
Fタイヤ のグリップダウンを感じる(1分山)
内圧 F 2.7 R 2.9
変更
F タイヤ V700 NEW
どうしても、あと、0.1秒が欲しくって、
フロントのみではありますが、NEW タイヤ 投入!
(だって、46秒4 が スイフトのレコードでしたから・・・・・・・)
で、内心
「これで、決まるな・・・」 と、思っていたのですが・・・・・、
「事実 は 小説 より 奇 なり・・・・・・・」 でした・・・・・。
走行11 13:25~ BEST 46.5
F NEWタイヤ の美味しさが、まったく感じられない
水温 83℃ 油温 111/102℃ ミッションオイル 111℃ Fローター 444-428℃
ヤバイです・・・・・・。
まったくタイムアップしませんでした・・・・・・。
乗っていても、NEW 独特の グリップ感がなく、
ロガーで見ても、アドバンテージがありませんでした・・・・・。
で、もう 玉がないので、
とにかく、U/S 撲滅に向けて・・・・・・、
変更
R タイヤ V700 → ZⅡ (F V700 KEEP)
F キャンバー -6.2 → -5.8
F ダンパー -11 → -13
まぁ、この手の作戦は、
ヒットしたことがありませんが・・・・・・・・。
走行12 14:03~ BEST 46.7
バランスは大きく変わらず
R グリップは少し ↓ するぐらいのレベル
フェニックス アクセル OFF が長いと、O/S
F キャンバー レスで U/S方向 しかし、トラクションは、良くなっている
と、絶望感に、打ちひしがれているところに、雨が・・・・・・・・。
そう、万事休す です。
や~、参りました・・・・。
あと、0.1秒が、どーしても短縮できず・・・・・・・。
で、雨の中、「なぜだろう・・・・・」 と考えてみると、
今回のアタック、最大の敵は、「気温」ではなかったかと・・・・・。
そして、翌日の天気予報を見ると・・・・・・、
DRY & COOL !!
まぁ、往生際が悪いのは、田中の専売特許・・・・、
とうことで、またまた、翌日の朝一の走行に向けて、セット変更!!
変更
F/R V700(中古品)
F ダンパー -13 → -8
R ダンパー -13 → -12
内圧 F 0.2 R 0.1 Down
そして、キンキンに冷えた気温でのアタックは・・・・・・・・・・・、
翌日のイニシャル(走行1) 9:00~ BEST 46.2 気温 7℃ 路温 8℃
といった結果となり、「道場破り」 成立 なのであります!
やっぱり、「気温って、重要なファクターだと」 改めて感じた、
美浜サーキットの 「道場破り」 だったのであります。
では、美浜サーキットのまとめを!
セットアップに関して
スプリングレート
今回のレートがMax
700-500 または、600-500 の可能性もあったと思われる
(リアレートを落として、タイトコーナーのU/S対策が必要)
また、V700 に変更すると、荷重がかかりきらないので、
もっとソフトレートにて、安定した荷重をかける作戦の方が、メリットがあったように感じる
フロントキャンバー
5.8 / 6.2 の比較にて、メリットデメリットがある
5.8 は、トラクションは、安定するが、U/S が強い
6.2 は、U/S 量は少ないが、トラクションが安定せず、ステアレスポンスもNG
トータルで考えると、6.2の方が、アドバンテージがある
リアトー
今回、0:00 vs -0:15 の比較だが、-0:30 の可能性は、高かったと思われる
ブレーキパッド
F に関しては、問題なし
R は、もっと効きを上げて、下り坂のコーナーに対応すべきだったと思われる
(03C 89R の方が、マッチングしたと思われる)
タイヤ
GⅡ vs V700 の差が、0.4秒
路面のギャップに、今回のレートでは対応できなかった気がする
また、NEW のメリットがなかったことも、上記に関係があるように思う
エキマニに関して
試作品2 のデメリットは、感じられない
低回転域が強い
以上、かなり、ハードだった、
2013 「道場破り」 in 美浜サーキット
セットアップ編 でした。