ブレーキキャリパー KIT

ブレーキキャリパー KIT　＜ZC33Sフロント＞

TURBOによりハイパワー化されたエンジン、そして、ハイグリップタイヤを使用するサーキット走行では、ZC33Sの純正ブレーキでは、絶対的な容量が不足していると言わざるを得ません。特に、連続周回等、高温状態で踏力が高いブレーキングを繰り返すと、キャリパーの剛性不足からストローク量が大きくなり、非常に不安定なブレーキフィールとなってしまいます。

よって、ビッグキャリパーへの変更となるのですが、キャリパーを大容量タイプに変更すると、ブレーキフィール（ペダルの剛性感／不安定なストローク量）は改善されますが、ブレーキバランスの悪化や、何よりもZC33Sのブレーキシステムと一部マッチングが良くない部分を感じました（田中ミノルの個人的な意見です）。

そこで！　「ZC33Sのブレーキシステムに完全適合するブレーキキャリパーKITを作りたい！」
そんな田中ミノルの強い希望から、TM-SQUARE ブレーキキャリパー KITの開発はスタートしました。

そして、徹底的にZC33Sのブレーキシステムに合わせ込みを行った各種テスト結果に基づき、「コスト度外視、性能最優先」というスタイルにて、各部の詳細を決定。最終的な仕様は、アルミビレットをZC33S専用設計となるブラケット一体式キャリパーに削り出し、異径4POTピストンを組み込み、300mmの2ピースローターとセットしました。

まさに、ZC33Sのために生まれた、いかにもTM-SQUAREらしいコンセプトのZC33S専用ブレーキキャリパー KITとなりました。

キャリパー

○ ブラケット一体式となる高剛性キャリパーボディーの採用（ZC33S専用品）
○ 介入側30Φ、介出側36Φとなる異径ピストンを対向4POTにセット
○ キャリパーボディーは、タフラムアルマイト処理＆ TM-SQUAREロゴを切削加工

汎用タイプのキャリパーに、車種別ブラケットにて装着するタイプではなく、剛性感を追い求め、ZC33S専用設計となるブラケット一体式キャリパーを採用しました。また、ピストン径も、ZC33Sのブレーキシステムに合わせ込むため、一般的にはあまり使用されない、かなり小さなサイズを異径4POTにて配置しました。なお、キャリパーピストン摺動部には、ダストの侵入を抑制するダストシールも装着されています。

ローター

○ ローター径 300mm、ローター厚 25mm のベンチレーテッドディスクを採用
○ アルミ製ベルハウジングを使用した「2ピースタイプ」により軽量化を実現
○ ローターの表面には、ストレートスリット8本入り

ローターの材質は、カーボンを含有させたFC鋳鉄製をチョイス。大径化しながらも「2ピースタイプ」の採用で、純正ローター（直径285㎜）から約700g/枚の軽量化を実現しています。また、左右のローターを別設定にすることで回転方向に対してローター内のフィンに角度をつけた構造としました。結果、ローターの内部に気流を発生させ、積極的に放熱することで、冷却効率を向上させています。なお、アルミ製ベルハウジング部には、タフラムアルマイト処理が施されています。