今日は、
夢の?トーイン0 の話の続きです。
FF のリアトーインは、
ブレーキングでの安定感が欲しい時や、
オーバーステア対策では、必要ですが
今の1号車のバランスでは、
不要と判断したので、
やってみたかったのです・・・。
でもって、走行してみると、
タイトコーナーは、ありえなく速い!!
信じられないスピードで曲がってくれます。
でもって、
ブレーキングや高速コーナーでの
オーバーステアも、
まったく持って、発生せず、
オマケに、ストレートは、
抵抗が少ないことから、
スピードも少し上がりました!!
でもね・・・、
DUNLOP と、最終コーナーは、
アンダーが少し強くなってしまいました・・・・・。
この原因は、キャンバーにあります。
特盛り にすると、
かなりガッツリ(実測 4度30分ネガ) と
付いてしまいますので、
”G” の強いコーナーでは、
リアタイヤのグリップが、上がり過ぎ、
それで、アンダーステアになってしまうのです・・・。
フロントタイヤ イン側に ダ、ダメージが・・・。
ま、なにごとも、
やり過ぎるところまでやってみて、
戻ればいいんですから・・・・・。
というか、
このあたりのインフォメーションを
しっかり、伝えることが、
使命だと思っていますので!!
ということで、
キャンバーシム並盛り と
大盛り の仕様は、以下の通りです。
純正からの変化量
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並盛り
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大盛り
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トーイン
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0°20′レス
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0°30′レス
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キャンバー
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1°10′ネガ
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2°20′ネガ
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上記は、純正からの変化量で、
装着前に、整備書の基準どおりに
アライメントが出ている場合、
以下のような、
アライメントになります。
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純正(基準値)
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並盛り(基準値)
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大盛り(基準値)
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トーイン
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0°50′IN
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0°30′IN
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0°20′IN
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キャンバー
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-1°00′
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-2°10′
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-3°20′
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もちろん、車輌にダメージがある場合や、
純正状態で、基準値近辺の
アライメントではない場合は、
上記のアライメントには、
なりませんので、ご注意くださいね。
さあ、あと少しで、
キャンバーシム 大盛り が完成しますので、
もう少し、お待ち下さいね!!
じつは、先日の
筑波2000 のテスト項目は、
LSD だけでは、ありませんでした。
望月さんと、
以前から計画していた、必殺技、
キャンバーシム 特盛り を
試してみたんですね~。
キャンバーシム 特盛り の作り方? は、
いたってカンタン。
並盛り と 大盛り を
同時に使用するだけです。
なぜ、まだ大盛りが、
リリースされる前に、特盛り を
試してみたかったかと言いますと、
それは、キャンバーの問題ではなく、
トーインを少なくしたかったからです。
キャンバーシムを装着する前、
純正状態での、トーインは、
通常、in 50分。
スイフトの整備書によると、
トータルトー(左右の合計)で、
5mm ±5mm です。
整備書を鵜呑みにすると、
トータルトーで、
0mm~10mm のトーインということになります。
でもね、いくらトーションビームを
溶接で接合するといっても、
こんなに公差は、発生しません。
私が、実際に測定した、7台の車輌では、
トータルトーで、
in 4mm~6mm ぐらいでした。
また、デモカー2台では、
2台とも、in 5mm でした。
この、in 5mm を角度に直すと、
約 in 50分という訳です。
キャンバーシム並盛り は、
トーインが、20分 レスになりますので、
装着時は、in 30分。
大盛り は、
トーインが、30分 レスになりますので、
装着時は、in 20分。
で、この2枚を合体させれば、
夢の、トーイン0分 が完成します!
これがやってみたかったんです!!!
つづく!
今回も足廻りの話を少し。
TM-SQUARE のトーションビームの
メリットは、前回のブログで、
理解してもらえたと思います。
そう、コーナー出口で、リアのロールを抑え、
フロント/イン側の接地を確保し、
アンダーステアを抑制するパーツなのです。
また、リアがロールしないとで、
タイヤの接地が、
より、理想的な状態となります。
(ロールすると、タイヤが接地する
角度が悪くなり、タイヤの角で走ってしまいます)
また、コーナー出口で、フロント/イン側が、
うまく接地するということは、
しっかりと、トラクションもかかりますので、
まさに、LSD を装着したように、感じるのです。
田中が、はじめて
TM-SQUARE のトーションビームを
テストしたときの感想も、
「LSD を付けたみたい!」 でした。
LSD は、フロントのどちらかのタイヤが、
トラクションを失ったとき(空転がはじまったとき)
はじめて、作動するわけですから、
いつも、ベターっと、
フロントタイヤが路面に接地している状態では、
LSD が装着されているように感じるのです。ハイ。
スイスポの足廻りのセットアップは、
このパーツがないと、
はじまらないと、田中は、断言できます。
それぐらい、激変するパーツなのです。
前回のブログではお伝えできませんでしたが、
TM-SQUARE のトーションビームは、
リアのロール剛性を左右する、
スタビライザーの交換が可能になります。
もちろん、リアの剛性を上げるだけなら、
スプリングレートを上げることも、選択のひとつです。
しかし、そこには大きな違いが発生します。
その違いは、ストリートでの乗り心地です。
スイフトは、リアのコーナーウエイト
(静止状態での1輪の荷重)が、
200kgぐらいしかありません。
だから、コーナーの立ち上がりにかかる荷重を
基準に、スプリングレートを決めてしまうと、
低荷重域での乗り心地が、かなり悪くなってしまいます。
特にストリートでギャップに乗ったときなど、
突き上げ感が強いので、田中は好きではありません。
でもね、この剛性を出すことを、
スタビライザーでやると、あら不思議、
ストリートでは、かなりマイルドになるのです。
理由はカンタン。
スタビライザーは、左右のサスペンションに、
ストローク差が出て、はじめて、「硬さ」 が発生します。
ということは、左右のタイヤが、
同時にギャップを乗り越えれば、「硬さ」 は発生しないのです。
TM-SQUARE のデモカーを乗った人たちに聞くと、
必ずといっていいほど、
「乗り心地が良いですね~」 って言われます。
でも、「サーキットSETですよ」 って、
私が言うと、みなさんに、かなり驚いていただけます。
そうです、サーキットとストリートの両立のためにも、
TM-SQUARE のトーションビームは、
効果、アリアリなのです。
もちろん、HYPERCO との相乗効果も大きいと
思いますが、「硬さ」 と 「乗り心地」 の両立には、
TM-SQUARE のトーションビームは、大きく貢献しています。
でも、いくら同時にストロークしないといっても、
微妙なストローク差は出ますので、
38φ や 40φ では、ちょっとばかし、
乗り心地が悪いことから、
WEBサイト内、 スタビライザーの適合 では、
× マークをつけました。
田中って、なんて正直者なんでしょう!
人によっては、「気にならない」 って言う人も
いるかも知れませんが、
少しでも気になれば、明記する、
それが、TM-SQUARE のポリシーです。
(カッコいい・・・)
ホント大勢の
TM-SQUARE メンバーズへの、会員登録、
ありがとうございます。
会員登録担当の、野崎課長も、
うれしい悲鳴を上げております。ハイ。
さてさて、本日は、
トーションビーム&スタビライザーの話を少し。
ご存知のように、ZC31Sのリアサスペンションは、
トーションビーム式です。
トーションビーム式サスペンションは、
一般的な、ストラットやウイッシュボーン式とは違い、
トーションビームという一体物のサスペンションになります。
そして、田中は、
このトーションビーム式のサスペンションが大好きです。
理由は、作りが単純なので、
ストラットやウイッシュボーンのような
複雑な「ヨレ」がない点です。
もちろん、ジオメトリー的には、
ストロークによるキャンバー変化がほとんどなく、
物理的に効率の悪い面もあるかもしれません。
しかし、複雑な動きをしない分、
トーションビーム式のサスペンションは、
ドライバビリティーに優れます。
要するに、ドライバーが「クルマの動きを把握しやすい」 と
いった面が、私は大きなメリットだと思います。
そして、ZC31Sでは、
トーションビームの両方のビームをつないでいる部分に、
スタビライザーが入っています。
そうです、この部分が、
ねじれることによって、ロールの左右差が発生するといった
仕組みとなります。
下の図を見てください。
純正では、スタビライザーは、トーションビーム内に
溶接により固定されていますが、
TM-SQUARE のトーションビームは、
このスタビライザーが交換可能となりますので、
スタビの強度により、発生する左右差が、大きく抑制されます。
この左右差の抑制(スタビ効果)により、
リアのロール剛性を変えられることが、
TM-SQUARE トーションビームの
最大のメリットなのです。
次回は、トーションビームの続きです。
先日、キャンバーシムの件で、
実際に装着された方から、ご質問がありました。
装着後に、アライメントを計測したら、
「カタログ表記の数値と微妙に異なる」 といった、
内容でした。
もちろん、カタログ表記の数値は、
実際に我々のデモカーで、キャンバーシムを装着し
計測したものです。
が、しかし、
トーションビームは、溶接等により製造されていますので、
若干の個体差が発生しています。
この個体差は、メーカーの整備書にも記載されていますが、
一体物として製造されるだけあり、
「範囲」 は、そこそこ広く設定されています。
たとえば、キャンバーであれば、
整備書では、
-1° ±1° といった表記になります。
要するに、1° ネガ が基本となり、
0°~-2° の間に入っていればOKということになります。
弊社では、2台のデモカーがあり、
キャンバーを計測すると、2台とも、
-1° 20′ であったことから、
カタログには、-1° 20′ が、-2° 30′ になると
表記をしています。
以上のことから、ノーマルで、
もし、キャンバーが-1° ちょうどであれば、
キャンバーシムの装着後、
-2° 10′ 近辺のキャンバーとなります。
(このあたりは、ゲージによっても若干の誤差が発生します)
これは、ある面、一体物の宿命です・・・。
ですので、
TM-SQUARE のキャンバーシムは、
純正状態から、
トーインが、20′ レスになり、
キャンバーが、1° 10′ ネガ方向になるという認識で
理解していただくと、ありがたいです。
我々の確認した車輌の中で、
これらの数値が、上限、下限近辺のものはなく、
ほとんどが、基準の中央近辺に存在していましたので、
あまり神経質になる必要は、ないと思いますよ。
以上、キャンバーシムのマニアな話 ② でした。