田中の思う、理想的なダンパーとは、
以前にも書きましたが、
「スプリングの動きに悪影響を与えないこと」 です。
よく、ダンパーの仕事と思われている、
ギャップに乗った時に、クルマが、
「ボヨ~ン、ボヨ~ンするのを抑制する」 というのは、
ちょっと、古い気がしますね~、田中は。
なぜなら、これは固有バネ振動数を元にした考えなのですが、
そもそも、「ボヨ~ン、ボヨ~ンする」 というのは、
ノーマルや、かなり精度の悪い、やわらかいスプリングしか
当てはまりません。
たとえば、サーキットで使用するスプリングレートでは、
固有バネ振動数は、もう、あさっての方向に行っており、
ダンパーで、この部分を抑制する必要はないのです。
では、「サーキットで使用する」
または、「ある程度、レートを高くして使用する」 場合の
最大のポイントは、何かと言うと、
「最初の1mmから、しっかり減衰が立ち上がること」
なのです。
たとえば、最初の2mmは、
減衰が立ち上がらないダンパーなら、
走行中の微振動で、上下、4mmの間、減衰力がゼロと
なってしまいます。
この状態で、ギャップや荷重移動により、
急に、ダンパーがストロークすると、最初の4mmは、
減衰力がゼロの状態から、
急激に減衰が立ち上がることになります。
こうなると、はじめの4mmは、減衰がないことから、
かなり、ダンパーピストンのスピードも上がってしまい、
大きな減衰が突然発生してしまいます。
要するに、突っ張ってしまう、
バネ成分の強いダンパーとなります。
反対に、最初の1mmに減衰があれば、
途中で、減衰に大きな変化がありませんので、
スムーズで、しなやかな足まわりになり、
スプリングなりに、そして、荷重の変化なりに、
的確に動く足となります。
これが、田中が求めている、理想的なダンパーなのです。
そして、
スプリングの精度は、大きく足回りに関与します。
そうです、だから、HYPERCO を使用するのです。
やはり、足まわりのセットアップに、
スプリングのクォリティは大きな影響力を持ちます。
ダンパーは、そのクォリティを最大限に引き出すパーツだと
田中は思うのであります。
ですので、ダンパーキットができるまでの間、
まずは、HYPERCO に換えてみるのが、お奨めです。
乗り心地、タイヤの接地感、
タイヤからのインフォメーションとも、激変しますよー。
もちろん、ダンパーキットは、
「スプリングレス」 もリリースしますので、
まずは、用途に合わせた、HYPERCO に交換してみて、
その違いを感じてから、ダンパーキットを
投入していただけると、うれしいです。
他社のダンパーに、
HYPERCO を装着するときのポイントは、
減衰力を少し弱めにセットしてください。
それでも、スプリングのクォリティで、
ビシッと、フラットな感じになりますので!!
もし、ダンパーのマニアックなこと、
もっと知りたけれは、BILLION のドラテクサイトへどーぞ。
その①
その②
その③
REV SPEED の取材で、
大井さん、斉藤さんに、絶賛していただいた、
ダンパーキットへの問い合わせが、
最近、急増しています。
みなさん、やっぱ、
ダンパーには興味があるんですよね~。
みなさんのご質問は、
「発売はいつになるの?」 といったことが
メインなのですが・・・・・、
「す、すいません」・・・、
じつは、まだまだ気に入っていない部分があり、
これから、仕様変更を何点か行う予定です。
(マニアなもので、どうしても完全に気に入るようにしたいんです・・・)
ですので、リリースはまだ、先になりそうです・・・。
ごめんなさい。
みなさんも、存知のように、
TM-SQUARE のダンパーは、
どこかのメーカーさんに製作依頼しているのではなく、
ダンパーエンジニアの高橋氏と二人三脚で、
作っておりますので、何をするのも時間が・・・、
かかってしまいます・・・。
すいません・・・。
では、今回は、田中が考える理想のダンパーの話を少し。
単刀直入に、私が一番ポイントにしているのは、
「スプリングの動きに悪影響を与えないこと」 です。
スイスポをセッティングするのに、
一番大切な要因は、
スプリングとスタビライザーで決まるロール剛性です。
ロール剛性により、ロールする量と、
荷重移動のスピードが決まります。
だから、やっぱり、サスペンションセッティングの
大部分は、この部分で決まります。
ダンパーは、ロール剛性を左右するパーツではなく、
ロールするスピードを決めるパーツです。
だから、バネ成分があってはいけないと、
田中は思うのです。
(この続きは、近々ね)
そんな、理想的なダンパーを追い求めて、
真剣に、まじめに、一生懸命 作ってますので、
リリースまで、あともう少し、
いや、数ヶ月、待っててくださいね。
リリース2ヶ月前ぐらいになれば、お知らせができると思います。
今回の本庄サーキットでのテスト内容は、
スタビライザーの適合確認でした。
ご存知のように、TM-SQUARE のトーションビームは、
スタビライザーの交換が可能となります。
ですので、スタビライザーの硬さは、
セットアップや、使用するサーキット、タイヤサイズにより、
マッチングが異なります。
なので、購入したいけど、
「どの硬さを選んで良いのか、わからない!」 といった
ことになってはいけないと思い、事前にマッチングを
取ってきたと言う訳です。
ということで、マッチングは下記のとおりです。
(あくまでも、田中の個人的な意見としてとしてご活用くださいね)
サーキット/16インチ とは、
サーキット走行を、16インチのラジアルタイヤで
行った場合のマッチングデータです。
もちろん、28φ、32φも、
純正よりコーナリング性能は向上しますが、
タイヤのたわみが大きい分、
少し硬めの方がマッチングが良いという
テスト結果が出ました。
サーキット/17インチ とは、
サーキット走行を、17インチのラジアルタイヤで
行った場合のマッチングデータです。
38φ、40φでは、
少しクルマがピーキーに感じますので、
あえて△を付けました。
Sタイヤでは、このあたりも、候補に入ってくると思われます。
ストリートの乗り心地 とは、
ストリートを快適に走行できるかどうかを
判断しました。
38φ、40φでは、
路面の凹凸がダイレクトに感じるので、
やはり乗り心地は良くありません。
また、フロントの接地が安定して強くなる分、
ちょっとピーキーにも感じます。
もちろん、スタビライザーの硬さは、
装着されているリアスプリングの
レートによって、左右されます。
トータルで適正なロール剛性になるように、
スプリングが、やわらか目なら、
スタビライザーは、少し硬くてもOKとなり、
反対にスプリングが硬ければ、
スタビライザーは、そんなに硬くする必要はありません。
また、テストの時の車輌スペックは下記のとおりです。
スプリングレート
F スプリング HYPERCO 直巻き 550ポンド (9.8kg/mm)
Rスプリング HYPERCO スイフト専用品 410ポンド (7.3kg/mm)
タイヤサイズ
16インチ 215/45/16 RE11 空気圧(温感) 2.1kg/㎠
17インチ 215/40/17 RE11 空気圧(温感) 2.1kg/㎠
マニアと語るだけ、マニアなテストもやってるでしょ?
さあ、いよいよ、デリバリーも間近です。
(製品は入荷済み! 現在、取説作成中!!)
装着するスタビの太さに関して、
何かわからないことがあれば、ジャンジャン ご連絡ください!
昨日は、本庄サーキットへ、
ZONE & TM-SQUARE の
開発に出かけていました。
今回のテストは、テストメニューが山盛りで、
かなり段取りよくやらないと、
メニューが終了しない可能性があり、
もー、私も長谷川も、朝からバタバタでした。
(テストの詳細は、今度ゆっくりと)
長谷川 + 開発 と言えば、
まー、トラブルは避けては通れません・・・。
が、しかし、
今回の、長谷川は、ファインプレー を
披露したのです!
その内容は、
テストも終盤にさしかかった、午後3時過ぎ、
最後のメニューである、トーションビームのテストを
行おうとしたしたら、
「ガ、ガソリンがない!」 という
トラブルに見舞われました(というか、走行距離が多すぎる!!)。
今から、ガソリンを入れに行ったら、
最後の走行に間に合わないし・・・、
しょうがない、今回は、トーションビームのテストは、
あきらめるかと、思った矢先、
長谷川から信じられない一言!
「ガソリンなら買ってきてますよ」 と、
思わず、耳を疑いたくなる言葉が!!
見ると、ホントに携行缶に入ったガソリンが!!!
す、すごいぞ! 長谷川!!
長谷川いわく、
前回の取材の最後で、ガス欠になった教訓から、
事前に準備しておいたそうです。
やればできるじゃん、長谷川くん!!
ということで、テスト終了後に、
おいしい、おばあちゃんのカレーライスは、
また、ルーの状態に戻り、
長谷川の胃袋に入ったのであった。
めでたし、めでたし。
みなさん 朗報です!
オートサロンで展示しました、
トーションビーム&スタビライザーが、
いよいよ、発売秒読みとなりました。
この部品は、かねてから、
FF のスポーツパーツとして、
田中が絶対、もー絶対に、リリースしたかった、逸品です。
(ありえないぐらい、FF のスポーツ性能が向上します!)
WEB サイト内でも、ご紹介しているように、
開発&製作は、FFリアサスペンションの
巨匠、望月さんにお願いし、
妥協することなく、かなりのレベルのものとなりました。
ということで、WEBサイトより、
ひと足速く、製品の詳細をご案内しま~す。
まず、商品は、
トーションビーム本体 ¥98,000(税込)
と、
スタビライザー ¥30,000(税込)
に、わかれます。
また、トーションビーム本体には、
スタビライザーが装着されていない状態ですので、
単体での使用はできません。
必ず、スタビライザーとのセットで使用することになります。
そして、スタビライザーの太さは、
28φ ~ 40φ までの合計5アイテム。
ここから、使用用途や、セットアップに合わせて、
チョイスする感じです。
もちろん、セットで購入した後は、
硬さ違いのスタビライザーのみを購入すると、
交換によりセットアップができるという仕組みです。
そうだ! それから、
純正のトーションビームは、交換後、
¥20,000 で下取りしますので、
こちらもバッチリご活用ください。
ということは、はじめに、
¥98,000 + ¥30,000 で、
¥128,000が必要ですが、
下取りを利用すれば、
トータルで、¥108,000 で、買えちゃうわけです!!
(ジャパネット タナカ???)
走りを劇的に変える、
TM-SQUARE のトーションビーム&スタビライザー
どーぞよろしくお願いします。
イベントへの出展が決まりましたので、お知らせです。
3/20 に本庄サーキットにて開催される、
ラウンジクラブ さんの走行会に、
TM-SQUARE ブースを出展します。
当日は、もちろん、
サーキット仕様&田中の通勤快速 である
TM-SQUARE 1号車を持ち込み、
同乗走行もジャンジャン行いますよー。
そうです、TM-SQUARE のセットアップを
肌で感じてもらえる ビッグチャンスなのです。
もちろん、本庄サーキット攻略法も、ガッツリと
伝授いたします。ハイ。
同乗走行は、
イベントへエントリーしているドライバーに
限られますが、
TM-SQUARE を 「チラッとでも、見てやろう」 と
思っている方は、ぜひぜひ、ご来場くださいね。
お待ちいたしておりま~す。
仙台から帰ってきた田中です。
(しかし、今朝は辛かった・・・)
会社に帰ると、弊社の磨きスペシャリスト?
秦(はた)が、サクラム製の TM-SQUARE マフラーをせっせと磨いてました。
そうです、明日は、商品撮影なのです。
マフラーの他にも、
BILLION の新商品、VFC-eLM の撮影も同時に行う予定です。
VFC-eLM は、VFC シリーズの新商品で、
オートサロンの BILLION ブースにも展示し、
かなり多くの方に、お褒めをいただきました。
この商品は、4月~5月にリリースとなりますので、
しばしの、お待ちを!
そうです、今年は、新ブランドに新商品と、
かなり気合の入っているミノルインターなのです!
TM-SQUARE のエアロパーツの中でも、
最近、田中のお気に入りは、リアバンパーです。
特に、夜になると、カッコいいんですよ~。
なにがって、ナンバープレートの明かりが、カーボンファイバーに
反射して、カーボンの織り目がクッキリ見えるんです。
暗闇の中で強烈な存在感!
やっぱり田中は、エクスタシーを感じてしまいます。
たまんね~。
Filed Under
(エアロパーツ) by
TM-SQUARE
TM-SQUARE で販売しているキャンバーシムのことで、
メールにて、ご質問いただいたことがあります。
内容は、「なぜ、4枚が1SETなのか?」 です。
確かに、WEBサイトやカタログへの表記だけでは、ちょっと不十分だと反省です。
では、ちょっとばかしご説明を。
ZC31S のリアのサスペンションは、トーションビーム式という仕様になり、
ストラット式や、ダブルウィッシュボーン式のように、
トーイン、キャンバーを調整することができません。
そこで、トーションビームと、アップライトの取付け面に、
テーパー形状のシムを挟み込んで、トーイン、キャンバーの数値を
変えるパーツが、キャンバーシムです。
ちょっと、わかりづらいですが、
トーションビームと、アップライトの取付け面との間に、挟まれている、
シムが見えますか?
試作品なので、シルバーですが・・・。
でも、トーションビームと、アップライトの取付け面との間に、
テーパー状のシムを入れると、厳密には、固定するボルトが
垂直にかからなくなってしまいます。
なので、シムを1輪に対して、2枚使用するんですね~。
下の図をご覧下さい。
そうです、ボルトのかかる部分に、シムとはまったく反対の形状のものを
挟み込めば、トーインやキャンバーが変更でき、おまけにボルトも垂直に
かかるようになります。
これなら、ボルトの緩みといった問題も発生しません。
なかなかのアイデアでしょ?
もちろん、このアイデアは、今西先生 ですが・・・。
今西先生 その2
TM-SQUARE のキャンバーシム、
サーキットでのタイムアップに、ぜひ、ご活用ください!