本日は、いよいよ、正式に発売をスタートしました、
田中渾身の FR マニュアル トランスミッション 専用油
BILLION OILS MT-520 の 詳細をご紹介したいと思います。
(いや~、本当に長い道のりでしたが、
やっと、正式に、ご紹介できる日がやってきました!)
開発をはじめるにあたり、
一番最初に我々が行ったテスト、それは・・・・、
十数アイテムの他社製品を 比較することでした。
そしたらね・・・、
某海外製のミッションオイルが、
すんごく、よくできていて・・・・・・、
このオイルと同レベルになるまでに、1年・・・・・・・。
(圧巻のロジックでございました!)
それから、BILLION OILS のオリジナリティというか、
ドライバビリティを向上させるという
田中ミノル テイストを全力で注ぎ込むのに、1年・・・・・、
製品が完成するまで、合計 2年の歳月を要しました。
(以下、ほんの一部ですが、開発ブログを抜粋してみました)
2014/03/24 FSW ショート
2014/04/16 FSW レーシング
2014/04/23 FSW レーシング
2014/05/13 FSW レーシング
2015/02/13 本庄サーキット
2015/09/16 本庄サーキット
2015/11/18 本庄サーキット
2016/03/16 岡山国際サーキット(レーシングカー)
2016/04/24 岡山国際サーキット(レーシングカー)
では、いったい、
BILLION OILS MT-520 とは、
どんなミッションオイルなのかを 解説してみたいと思います。
まず、我々が作りたかったのは、
油温に影響されることなく、低温域から高温域まで、
「究極のシフトフィール」 を実現する ストリート & サーキット 完全対応の
FR マニュアル トランス ミッション 専用 ミッションオイルです。
そう、一般的なギアーオイル(ミッション/LSD共用)ではなく、
FR マニュアル トランス ミッション に 特化した 「専用油」 を作りたかったのです。
そして、FR マニュアル トランスミッション 専用オイル の開発に、
我々が目標としたテーマは、
○軽く、滑らかで、引っ掛かりのない 究極のシフトフィールを実現できること
○サーキットの連続周回でも、このシフトフィールが変化しないこと
○真冬のコールドスタート直後でも、ミッションの入りが渋くないこと
○潤滑性能の向上により、ギア、シンクロ、ベアリング等の耐摩耗性が、極めて高いこと
○耐せん断性を向上させることで、性能を長期間維持すること(ロングライフ)
以上の5つ。
特に、ドライバビリティが大きく向上する
「シフトの入りやすさ」 を 低温域から高温域まで、
また、ストリート でも、 サーキット でも、に完全対応させるためには、
増摩擦剤 (摩擦調整剤) と呼ばれる 添加剤群の知識を深めることが、とても重要でした。
この 増摩擦剤 (摩擦調整剤) をカンタンに解説すると・・・・・、
ミッションオイル にとって重要なことは、摩擦係数を低減させ、
潤滑性能を向上させることだけではありません。
なぜなら、摩擦係数が低過ぎると シフトチェンジ にて、ギア を
同期させることができず、ギア が入りにくくなってしまうからです。
よって、ミッションオイル には、油膜がある程度 薄くなると
「摩擦係数を上昇させる」といった性能も必要となるのです。
そうです! ただ、ツルツルと滑るだけのオイルでは、
ミッションオイルは成立しないのであります!!
(まぁ~、ここまで こだわると、マニュアル トランスミッション に特化した、
マニュアル トランスミッション 専用油 となりますよね~ やっぱり・・・・笑)
この摩擦係数の変化を
「指を机の上で滑らせること」で、表現するならば・・・、
たとえば、机の上に、一滴の水があり、
その水滴の上に指を置き、そのまま前方に滑らせると、
① 最初、指は軽々と机の上を滑る
② 一定の距離を移動すると、少し重くなる
③ 大きな抵抗とともに、指は完全に ストップ する
といった動きになると思います。
これを潤滑油的に表現すると、
① 机と指の間には、厚い油膜(水膜)が存在するので、摩擦が少ない
② 油膜(水膜)が、徐々に薄くなり、ある程度の摩擦が発生
③ 油膜(水膜)が、完全になくなり、大きな摩擦が発生
となります。
そして、マニュアル トランスミッション にて、シフトフィール を向上させるには、
上記② の状況が、安定して継続することが、大きな ポイント となります。
要するに、油膜が一定 レベル まで薄くなると、ある程度の摩擦を発生させ、
もし、それ以上に油膜が薄くなった場合は、反対に大きな摩擦を発生させることなく、
潤滑させることで、同じ摩擦のままキープさせることが、重要となるのです。
机と指でたとえるなら、②の状況から、油膜(水膜)が薄くなっても、
③の状況に移行せず、ずっと②の状況で、キープ し続けることが ポイント となります。
(指の動きは少し重くなりますが、その後、そのままの重さで動き続ける イメージ です)
そこで、この性能を確保するために登場するのが、増摩擦剤(摩擦係数調整剤)となります。
この添加剤の仕事は、油膜がある一定の薄さになると、摩擦を発生させ(増摩擦)、
その後、油膜がより薄くなっても、それ以上、摩擦が強くなることを抑制(摩擦調整)し、
同じ摩擦を キープ することです。
上のグラフのように、この添加剤がうまく機能すると、シフトチェンジ において、
安定した摩擦を発生させることができますので、シフトフィール が大幅に向上するのです。
また、増摩擦剤(摩擦係数調整剤) の配合により、たとえ油膜が薄くなっても、
摩擦係数を一定に維持する効果がありますので、シフトフィール の向上だけではなく、
「ギアを守る」といった部分にも、アドバンテージ があります。
また、この増摩擦剤(摩擦係数調整剤) の効果を
最大限に活用するために必要なのが、
ベースオイルの選別と配合となるのであります。ハイ。
でもって、BILLION OILS MT-520 のスペックは、
動粘度40℃ 72.29 mm2/S
動粘度100℃ 14.15 mm2/S
粘度指数 205
粘度 75w-90
API GL-4
100%化学合成油
お値段的には・・・、
0.5L → 2,500円 +TAX
1L → 4,900円 +TAX
2L → 9,600円 +TAX
20L → 92,000円 +TAX
となります。
BILLION OILS MT-520 の WEB サイトは、こちら!
ちなみに、サーキットスペックのオイルを
ストリートONLY で使用することに、デメリットはないのか? と、
ご質問を受けることがあるのですが、
たとえば、サーキットに合わせ込まれたハイレートスプリングや、
サーキット専用タイヤ ですと、
サーキット → メリット
ストリート → デメリット
といった評価になりますが、
BILLION OILS MT-520 の場合、製品の特徴が、
サーキットの連続周回でも、真冬のコールドスタート直後でも、
軽く、滑らかで、引っ掛かりのない 究極のシフトフィール!!
潤滑性能の向上により、ギア、シンクロ、ベアリング等の
耐摩耗性が、極めて高いこと!!
耐せん断性の向上により、性能を長期間維持できること(ロングライフ)!!
となりますので、
サーキット → メリット
ストリート → メリット
といった評価になります。
ですから~!
自信を持って、ストリートONLY の使用環境にもオススメいたします。
なお、現在までに、BILLION OILS MT-520 を実際に使用して、
マッチング確認が取れている車両は、
86/BRZ
NA/NB/NC ロードスター
RX-8
アルテッツア
Z33
S2000 (AP1/AP2)
JZA80 スープラ
S15
となります。
(上記以外の車両でも、FR マニュアル トランスミッション が装着されていて、
75w-90 の粘度が適合すれば、ぜひ、ぜひ、お試しを!!)
それから、それから、
先日、発売となった、ハイパーレブ 86&BRZ に、
BILLION OILS が紹介され、
このような 広告も発見された方も、きっと、いらっしゃいますよね~!
ちなみに、こちらの
FR マニュアル トランスミッション 専用 ミッションオイル TL70 は、
86&BRZ 専用モデル となり、
内容量は、86&BRZ に ピッタリ の 2.2L
お値段は、11,000円 + TAX となります!
(5月中には、こちらも、正式発売となります!!)
で、内容的には、何が違うのか・・・・・・・・、
それはね・・・、
まず、MT-520 が完成して、
その後、TL70 の最終的な合わせ込みを行いました。
このとき、86&BRZ のミッションにのみ使用を限定するとなると、
どうしても、潤滑の厳しい まぁ、言わば、86&BRZ ミッション の
ウィークポイントがあり・・・・・(そうです、4速ギアのあの部分です)、
その部分に対して、より安全性が向上する とある添加剤をプラスで配合しました。
ですから、この時点では、ベースオイル等は、同じですが、
添加剤配列ということでは、正確には、MT-520 と、TL70 は、違うオイルでした。
でもね・・・、この後、社内で検討した結果、
「良いものなら、MT-520 にも、配合すべき!」 という 提案があり、
みんなで、よ~く考えて、
この添加剤を MT-520 にも配合しましたので、
現在、内容(成分)的には、MT-520 = TL70 となっております。
ということで、
86&BRZ 専用モデルである BILLION OILS TL70 は、
2.2L ボトル のみ の販売となり、
0.5L 1L 2L 20L の設定は、ございませんので、
86/BRZ ユーザーのみなさん、
そして、BILLION OILS 特約店 のみなさんをはじめ、
全国の BILLION OILS 販売店のみなさん、どうぞよろしくお願いいたします!
(TL70 のリリースが決まりましたら、また、ブログにて、ご案内いたします)
とまぁ~、大変、長文になってしまいましたが、
BILLION OILS MT-520 & TL70 にて、
田中ミノルの 実力、いや、「執念」 を
感じ取っていただければ、大変嬉しいです!!
きっと、オイル交換した瞬間に、
86/BRZ ワンメイク Race 参戦 2戦目にて、
頂点へと上り詰めた BILLION OILS の テクノロジー を
感じ取っていただけると思います!
優勝ブログ は、こちら!
以上、自信、ありあり の マニュアル トランスミッション 専用油
MT-520 & TL70 のご紹介でした!!