☆ このインプレッションは、
REV SPEED との連動企画です!
9/16に、ジャーナリストを対象に行われた 新型スイフト試乗会。
でも、この日は、雑誌REV SPEED の校了日と重なり、9月売りには掲載できない・・・・・・。
かといって、10月売りでは速報性がない・・・・・。
ということで、なんと!
新型スイフト試乗インプレッションの掲載を、テスター田中ミノルの個人ブログである、
みんカラ で行ってしまうという、REV SPEED の太っ腹企画なのです。
新型スイフト の奥の奥を、スイフトマニア田中ミノルが、
バッチリみなさんに、お伝えする(それも、無料で!!)スペシャル企画なのであります。ハイ。
では、はじまり、はじまり~。
今回の試乗前に、田中が一番気になっていたこと・・・・・、
それは、事前情報で知っていた、新型スイフトのディメンション(ホイルベースとトレッド)が
大きくなっていることです。
ま~、「世の中の流れ」 なのでしょうが、衝突安全面から、必ずと言って良いほど、
モデルチェンジでクルマは、デカくなります。
そして、そのほとんどで、ステア特性がダサクなります・・・・・。
広報資料とやらを見ると、
ホイルベース +40mm
フロント トレッド +20mm
リア トレッド +15mm
全長 +95mm !
全幅 +5mm
フロント オーバーハング +45mm
リア オーバーハング +5mm
(すべて、31型から大きくなった寸法です)
注 前モデルは、31だけではないことは、わかっていますが、
新型もZC が、頭に付く関係で、ZC型とも書けず、旧型という表現にも、抵抗がありましたので、
この表現となってしまいます・・・・。11 21 71 オーナーのみなさん・・すいません・・・・・。
正直、ヤバイ香りが、プンプンとします・・・。
でも、これまた、広報資料を見ると、車体ねじり剛性は、15%向上とあります。
設計の方にも、ボディー剛性が上がったことは、十分にご説明いただきました。
でも、しかし・・・・・・・・、
これは、田中の独断と偏見ですが、
車体ねじり剛性(ボディー剛性) = スポーツ性能として必要な剛性
とは、ならないように、感じるんです。
たとえばですが、レーシングカーを製作する場合でも、剛性が必要な部分と、
必要でない部分が、あります。
スポット増しといった、チューニングでも、どの部分をスポット増しするかには、
かなりのノウハウが、そこには、存在するはずです。
ですので、全体の剛性が上がっていたとしても、走るために、いや、速く走るために
必要な剛性というのは、どうも、別じゃないのかなと、田中は思うんです。
また、今回は、ディメンションが、大きくなっているのですから、
速く走るために必要な剛性も、今まで以上に、求められることは間違いないし・・・・・。
田中が31スイフトを愛して止まない、最大の理由である、「速く走るために必要な剛性感」。
これが、受け継がれているのか否か、この部分が、一番知りたいのでありました。ハイ。
でもって、試乗スタート!
まず、運転席に座って思うことは、ダッシュボードが少し高くなったこと。座高の低い?
田中でも、クルマのすぐ前の視界は、ほんの少しですが、悪くなったような気がします。
(ちっちゃいことは、気にすんな・・・・・・)
メーターは、少々アルテッツアのような雰囲気があり、なかなか、洗練されていて、
カッコいいですね~。
そして、今風にキーレス&スタートスイッチで、エンジンスタート。
ワインディング全開アタックインプレのはじまりです。 (注 もちろん、制限速度内です・・)
走り出すと・・・・・、「加速こんなもの・・・・・・・・?」。
でも、まぁ~ 1200cc だし、燃費に振っているんですから仕方ないですね。
エンジンパワーの話は、さておき、本題のシャシバランスのことを。
今回、お借りしたのは、XGグレードの5速MT。
ベースグレードのマニュアルモデルです(タイヤサイズ 175-65-15)。
タイヤサイズからも、グリップは、それなりなのですが、田中の予想に反して、
動きはとっても「クイック」でした。
ステアリング操作に対して、キビキビと反応し、クルマのデカさをあまり感じません。
それに、当然と言えば、当然ですが、ディメンションが大きくなった分、
限界域でのコントロール性もかなりのものです。
「あれ?イメージと違う??」 と、思ったのですが、それには秘密がありました。
それは、ステアリングのギア比です。
下のグラフを見てください。
ステアリング操舵角が小さい部分では、ギアレシオがハイギアードに設定されていますよね。
ただ、操舵角が小さいといっても、角度でいうと、中立ポジションから、
右または、左に270度の間は、ハイギアードなのです。
(グラフ左側の点線部分まで)
270度と言えば、スポーツ走行中は、すべてこの角度内に、操舵は収まりますので、
要するに、少しのステアリング操作で、大きな操舵になっているのです。
(車庫入れ等で、ハンドルが重く感じないように、後半部分のギア比が変えてあるのです)
だから、ディメンションが大きくなって、クルマの動きが少々ダルになる分を、
このギアレシオで打ち消していたのですね~。
(なるほど、なるほど・・・・・・、だからキビキビと走るんだ・・・・・)。
ちょっと、余談ですが、田中は、31スイフトの電動パワステのフィーリングが、大好物です。
この、ジオメトリーを含めた、電動パワステの完成度は、「奇跡」 と言って良いぐらい、
素晴らしいできばえだと思っています。
そしたらね、新型にも、31スイフトと、同じ電動パワステが使用されており、
モーターの搭載位置こそ、少々違いがありますが、「あのフィーリング」 は、まさにそのまま。
これは、嬉しかったですね~。
また、リアサスペンションも、31スイフトから変更されています。
これは、トーションビーム自体を強化することで、31スイフトでは、トーションビーム内に
搭載されていたスタビライザーが取り外されています。
それでも、トーションビーム本体の剛性を上げることにより、31スイフトに対して、
25%の剛性アップとなっているようです。
フィーリング的にも、コシがあるのに、しなやかでしたよ~。
これも、なかなか、良い感じです!
それに、トーションビームのボディー側の取付け部分に角度を付けて、
左右に「G」フォースが、かかっているときに、外側のタイヤが、トーアウト方向に、
「ずれ込む」 ことも、抑制してるんですよね~。
オマケに、リアスプリングのレートも、ほんの少しですが、
31スイフトより、ハイレートになっていました。
要するに、 「FFは、リアの剛性がコーナリングのキモ!」 と、
田中がいつも言っていることが、新型スイフトでは、実践されているのです。
ね、田中は、嘘つきじゃないでしょ?
話は戻りますが、このリアの剛性と、ステアリングのギア比で、
確実に、そして、完全に、ディメンションが大きくなったデメリットを打ち消している。
これが、新型スイフトに乗った、田中の印象です。
ならば、買いのなの?
というと、「スポーツが出るまで、わからない・・・」 、というのが、田中の本音です。
なぜなら、今回のバランスの良さは、175-65-15 のコンフォート系のタイヤだったので、
成立したかもしれないと、思っているからです(かなり、うたぐり深い・・・・・・)。
そうです、
ハイグリップラジアルになれば、どうなるのか?
より、ボディーへの負担の大きいサーキットならどうなるのか?
といったことが、未知数だからです。
だって、ハイグリップになって、はじめて新型のボディー剛性(速く走るための剛性)が、
理解できると思うんですよね~。
ステアリングのギア比も、今回のグリップだから、成立したけど、ハイグリップになれば、
ピーキーになる可能性もありますからね。
また、ホイルベースが伸びたことは、良い方向だと思うのですが、
フロントのアーム類の変更で、フロントタイヤが前方に伸びており、
なおかつ、フロントのオーバーハングも伸びているんですから、
このあたりも、かなり微妙かと・・・・・(運転席から、先だけで、+85mmロングですから・・・・・・)。
31スイフトの軽快さ、キビキビさは、あのオーバーハングの短さも、大きなポイントだと、
田中は思いますから・・・。
時代のニーズと、時代の流れで進化した、新型スイフト。
今回発売された、スポーツ以外のモデルでは、良い意味で田中の予想を遥かに超えており、
素晴らしい新化を遂げたと思います。
でも、やっぱり、田中もみなさんも、気になるのは、スポーツグレードですよね~。
今回の変更点が、スポーツグレードでは、どのような味付けで登場するのか?
また、それは、味付けだけで、名車31スイフトを超えられるのか?
とっても気になります。
なんと言っても、31スイフトは、ハイグリップタイヤでも十分なボディー剛性を持ち、
絶妙なオーバーハング量と、シビレルぐらい優秀な、電動パワステ&サスペンションジオメトリーで、
コーナーをキビキビ走るんですからね~。
田中が、新型を買うか、買わないか、いや、新型のパーツを作るか作らないかは、
新型のスポーツが出てから、決めたいと思います。ハイ。
やっぱり、乗ってみないと、楽しいかどうかは、わかりませんからね~。
もし、これから登場するスポーツモデルの、フロント オーバーハングが、
ガッツリ短くなった専用デザインで、
ディメンションに負けない、速く走るためのボディー剛性が確保されていて、
ハイグリップでも、ステアリングがピーキーにならなければ、間違いなく買うと思いま~す。
(えっ?言いたいこと言ってる?? すいません・・・)
ま、決断は、スポーツがリリースされてからですね。
今回、試乗の機会を与えていただいた、REV SPEED に感謝です!
以上、田中の新型スイフト「試乗記」 でした。