さぁ~、「道場破り」ツアー が、毎週続き、
なかなか、アップできませんでしたが、
いよいよ、
2012 勝手に「道場破り」 シリーズ 第2弾、
阿讃サーキット 極秘のセットアップをみなさんに、リークするお時間です。
徳島県と、香川県の県境にある 阿讃サーキット。
まさに、日本の 「マチュピチュ」 のような、
山の上に、突然現れる 神秘的なサーキットなのであります。
セットアップのお話をする前に、
まず、とっても重要なこと、
それは、サーキットまでの道中、車高は高めにセットアップすることです。
でないと、なかなか、サーキットに到着できません・・・・・・。
では、はじめましょう!
まず、持込のセットは・・・・・、
イニシャルセット
ホイール BBS F 7.5J-16 +30 R 7.5J-16 +46
タイヤ KUMHO V700 F 225-45-16(中古品) R 205-45-16(中古品)
内圧 F 2.7 R:2.9 (温間)
ホイールスペーサー F なし R なし
リヤスタビ 38φ
スプリング F HYPERCO 65-07-0700
R HYPERCO 60-06-0600
ダンパー 減衰 F MAX 5戻し R MAX 8戻し (TMダンパー)
ブレーキパッド F ZONE 03C R ZONE 88B
LSD TM LSD 50-20 6.5kg
エンジンオイル TM-SQUARE 開発品 5W-40 (継続使用)
オイルクーラー TM-SQUARE 開発品
純正ヒートエクスチェンジャー取外し
車高 F 605 605
R 585 585
トー F OUT 0:20 / R トーレスシム(-30) 0:00
キャンバー F 実測 -6.2 / R 並盛 -2.0
フロントロアアーム TM-SQUARE 開発品
といった感じでした。
ただ、阿讃サーキットは、コーナーが、
かなり タイト だと聞いていましたので、
アールズさん の ファイナル を組んで持ち込みました。
そしたらね、各ギアが、200~400rpm ショート(回転が高くなる)となり、
これがまた、バッチリ 阿讃サーキットに、マッチングしたのであります。ハイ。
さすが、佐藤!
レーシングエンジニア 御用達の レシオ表(これがスゴイ!) にて、
「ファイナル 4.7 なら、すべてのコーナーで、マッチングします!」 と、
言い切りましたからね~、まだ走ったことないのに・・・・・。
で、走ってみたら・・・・・、
「やっぱ、やるなぁ~!」 と、感動してしまいました。ハイ。
阿讃サーキットの コースレイアウトは、こんな感じで、
スイフトの場合、すべてのコーナーを 2速で走ります。
で、走りはじめると、
路面が想像以上にバンピーで、
持込の状態では、各所で跳ねまくり・・・・・・・・・・・。
また、コーナーも思ったより、回り込んでいて、
M字コーナー(②③④)では、ステアリングが追いつかず、U/S・・・・・・・・・。
(手アンダー??)
ま、まじですか・・・・・、といった感じが、
田中のファーストインプレッションでした。
走行コメント ①-1 イニシャル BEST 50.6
路面が信じられないぐらい、バンピー
ファイナルは、◎ すべてのコーナーでギアが合う!
ブレーキは、03C で、ジャスト
連続周回の安全面を考えると、04Mの方が良いと思う
バランスは、悪くないが、セットアップには、特殊性(かなり、O/Sセット)が必要
といったコメントとなりました。
スプリングレート( F 700ポンド R 600ポンド ) も、
ダンパーの減衰( F -5 R -8 )も、
まったくもって、阿讃サーキットのギャップを吸収してくれず、
セッション中なので、ダンパーの減衰のみ、調整を加えました。
走行コメント ①-2 F ダンパー -5 から -10 へ BEST 48.5
跳ねが抑制されて、トラクションが向上
ターンインの レスポンスダウン
でも、まだ足りないので・・・・、
走行コメント ①-3 F ダンパー -10 から -14 へ BEST 48.5
跳ねは、かなり抑制されましたが・・・・・・・・、
ターンイン レスポンス 大きくダウン
U/S 増大
そうです、スプリングが、硬いのに、
ダンパーで対応したときの 典型的な症状ですね・・・・・・・・・
ということで、次のセッションに向け、
セッティング変更!
セット変更
F パッド 03C → 04M
F スプリング 700 → 500
R スプリング 600 → 500
F ダンパー -14 → -8
②-1 イニシャル コメント BEST 48.1
F/R とも、スプリングはソフトの方が正解!
M字コーナーは、速くなった U/Sが抑制される方向
1コーナーもU/S 抑制
もっと、O/Sセットの方が、アクセルオンは、早まるように感じる
エスケープが狭いので、ブレーキは、04M の方が安心感あり
ということで、セット変更は、正解でした。
スプリングレートを落としたことで、跳ねが抑制され、
リアの荷重移動スピードが、少し遅くなったことで、
タイトコーナーの曲がりも、良くなりました。
でも少し、レスポンスが欲しいので・・・・・・、
②-2 F ダンパー -8 から -5 へ BEST 48.1
F ダンパー HARD の方が、M字2つ目(③) のレスポンスが向上
M字ひとつ目(②)は、跳ね大
この跳ねは F のロール小 R のロール大 による 進入の跳ね
セット変更
R トーレスシム 追加 -30 (OUT -23)
※ リアに、トーレスシムを追加し、リアをトーアウトのセットアップとしました。
(注意! トーレスシムを重ねる場合、長いボルトが必要になります!!)
③-1 イニシャル コメント BEST 48.1
M字の ②③ は、速くなった (U/Sレス)
1コーナー(①) U/S 大 (タイヤの磨耗か??)
最終(⑥)の U/Sレス
1コーナー(①)、M字の ④ 、コークスクリュー(⑤)、最終(⑥)のボトムスピード ↓
F のグリップが薄い ので、フロントタイヤの可能性あり (1部山)
ここまで、走って気が付いたことがありました。
じつは、このセッションまで、クルマのバランスを
1コーナー(①) と、コークスクリュー(⑤)をメインに
合わせ込みを行ってきましたが、
阿讃サーキットで、一番タイムに影響するのは、
どうやら、M字コーナー(②③④)のようです・・・・・・・・・・
そこで作戦変更!
徹底的に、M字コーナー(②③④)に合わせ込む作戦に切り替えました。
セット変更
F キャンバーレス -6.2 → -5.8
F トー OUT 40分
④-1 イニシャル コメント BEST 47.9
M字 コーナーが速い イン側タイヤの接地感が強い (キャンバー/トーアウトが効いている)
1コーナーは、U/S に しかし、抵抗感はかなり減少 (キャンバーが足りていないと思われる)
他のコーナーは、変わらない
トラクション 少し向上
ブレーキ 少し向上
と、ここまで、セットが合ってきましたので、
いよいよ、NEWタイヤの投入なのであります。
(だって、フロントタイヤには、もう山がありませんでしたから・・・・・・・)
セット変更
F/R NEW タイヤ
カナード ON
⑤-1 イニシャル コメント BEST 47.3
NEW タイヤで、グリップ ↑
M字コーナー(②③④)では、NEW タイヤは、かなり効く
F カナード効果もあり レスU/S
NEW タイヤのパワーも、ありましたが、
セットのポイントを
M字コーナー(②③④)に変更し、
大きくタイムアップすることができたのです。
ちなみに、
フロントのトーアウトを大きくしたセットの意味は、
ステアリングを大きく切り込む M字コーナー(②③④) にて、
フロント イン側のタイヤに、より大きな切れ角(アングル)が、付くためです。
このように、Rが小さく、
荷重が外側のタイヤだけではなく、
イン側のタイヤにも、しっかり残っているようなコーナーは、
効くんですよね~、トーアウト作戦。
とうことで、阿讃サーキットでの
セットアップポイントは・・・・・・・、
◎ クルマのバランスは、M字コーナー(②③④)に合わせるべし。
◎ スプリングレートは、跳ねなくなるまで、落とすべし。
◎ イン側のタイヤが、しっかり仕事ができるよう、キャンバー/トー を調整すべし。
◎ クルマのバランスは、かなり、O/S に振るが、リアをルーズにするだけでは、
コーナーのボトムスピードが落ちるので、可能な限り、フロントに仕事をさせるべし。
以上、阿讃サーキット 攻略法
セットアップ編でした。
いや~、マニアックだ・・・・・・・。