ZONE
ブレーキ鳴き に関する プチ ウンチク。
2014年08月29日(金)
ブレーキパッド開発も、
かれこれ、3年目に突入する ハイエース。
(いや~、早くリリースしたい・・・・・・・)
じつは、この、ハイエース の ブレーキパッド開発、
最大の難関は、ブレーキ鳴き なんですよね~。
ということで、今夜は、ブレーキ鳴きに関する、ウンチク を少々。
まぁ~、ひとことで、「ブレーキ鳴き」 といっても、
じつは、種類があったりします。
「キィ~~~ッ音」
メタルパッド (ハイスチール材)特有の ブレーキ鳴きです。
重量のある車両 & サーキット仕様のブレーキパッド の組み合わせで、
発生することが多く、すご~く大きな音がします。
レーシーな方の中には、この音がしないと、
安心できない という方まで いらっしゃいます・・・・・。ハイ。
音に関する対策は、摩材を変える以外、手がありません・・・。
「ゴー音」
摩材とディスクが摩擦するときに発生する音です。
サーキット走行等で、過度に熱が入り、摩材表面が硬化した場合によく発生します。
症状が軽い場合は、少し硬い部分が減るまで、走ると回復したり、
少々、サンドペーパーで、摩材の表面を削ると、回復したりしますが、
ストリートパッドをサーキットで使用した場合等、
完全に摩材が硬化してしまうと、交換するしか手がありません・・・・・。
「キィー音」
渋滞時等、やさしいブレーキ(踏力の弱い状況)で、発生しやすく、
音としては、決して大きくはありませんが、
気になりはじめると、気になってしまうのであります・・・・。
ヨーロッパでは、この音を 「あまり気にしない」 という風潮が強いですが、
日本では、やっぱり・・・・・・・、ね・・・・・・・。
もちろん、ブレーキは、摩擦を利用して、クルマを止める(減速させる)わけですから、
必ず、どこかの周波数で音がしています。ただ、その周波数が、人間の耳に、
聞こえるか聞こえないかが、問題となります。
ということで、今日のブログは、この 「キィー音」 のことを少々。
よく、ブレーキパッドを新しいものに交換して、少ししたら、
「キィー音」 が、発生する場合があります。
この場合、かなりの確立で、
ローターの 段付き磨耗が、原因だったりします。
下の写真を見てください!
よ~く見ると、パッドが当たっていない
ローターの一番外周部分だけ、「段付き」 になってますよね?
要するに、以前使用していた、ブレーキパッド摩材の形に、
ローターが磨耗しており、「段付き」 が、発生しているのであります。
この状態で、パッドを新しいものに交換すると、
新しいパッドの角が、この 「段付き部」 にタッチしてしまい
当たりが強くなってしまうのです。
(角が少し崩れていますよね・・・・・?)
こうなると、「キィー音」 が、発生してしまうんです。
もちろん、ローターを交換する! という手もありますが、
まだ、交換しなきゃならない 厚さまで、磨耗が進んでいない場合は、
なかなか、判断が鈍りますよね~。
そんなときに、有効なこと、
それは、摩材の角を削ってしまうのです!!
もし、この加工にて、ブレーキ鳴きが消えたら、
やはり、問題は、ローターの「段付き磨耗」 ということになります。
(そうなんです、原因が確定され、ブレーキ鳴きも、解消されるのです!)
もちろん、ブレーキパッドの磨耗が進んで、
再び、この部分が当たりだすと、ブレーキ泣きが発生する可能性はありますが、
ブレーキ鳴きの原因が特定されることは、大きなメリットだと、田中は思います。
あっ、このあたりを 詳しく図解している、ZONE の ウンチク も どうぞ!
それから、ブレーキ鳴き対策 といえば、
ブレーキパッドのバックプレートに、「純正シム」 を装着すると、
(バックプレートに装着されている ゴールドの板です)
ブレーキ鳴き は、少し抑制されます。
(田中の個人的見解では、30% ぐらい減少するイメージです)
ただ、このシムを装着すると、
タッチが少々「ムニュ」 とした感じになりますので、
ブレーキ鳴き以上に、タッチを優先させる方は、「取り外し」 の方が、
マッチングするかもしれませんね・・・・・。
もちろん、ブレーキ鳴きの原因は、
ローター表面の荒れ、ローターの材質、キャリパー、ブレーキパッド摩材 等、
上記以外のパターンもありますので、一概には言えませんが、
「キィー音」 でお悩みの方、
ブレーキパッドの角削り作戦、ぜひ、お試しください!
以上、ブレーキ鳴き に関する プチ ウンチク でした!!