TM-SQUARE ZC32S リアキャンバーシム 正式リリースです!! ②
2016年09月28日(水)
TM-SQUARE リアキャンバーシム のアウトラインは、
前回のブログにて、なんとなく、理解いただけたと、
勝手に思っておりますが・・・・・・・・、
ちょっと時間が経てしまいましたので、
おさらいされる方は、先日のブログ を!
でもって、今回は・・・・・・・・・・・、
「じゃ~、リアの トーイン や キャンバー が変化したら、
どんなセットアップになるのよ!」
といった部分をガッツリと解説したいと思います。
では、リアのトーインからはじめたいと思います。
まず、トーイン & トーアウト というのは、
アライメント(タイヤがセットされる角度)
の一種で、左右のタイヤを真上から見たとき、
前方が狭まっている 状態 → トーイン
トー(つま先)が、イン側を向いている 「内股状態」
前方が広がっている 状態 → トーアウト
トー(つま先)が、アウト側を向いている 「ガニ股状態」
となります。
また、この トーイン値 は、角度の表記となり、
1°00’(1度00分) = 0°60’(0度60分)の60進法 が採用され、
トータルトー と呼ばれる 左右のトーを合算した数値で表記されます。
たとえば、
右(単体) IN 0°40’(イン 40分)
左(単体) IN 0°40’(イン 40分) の場合、
左右を合算して、トータルトー
IN 1°20’(イン 1度20分)と、表記されます。
そして、リアトーインは、セットアップ (アンダー/オーバーのバランスを取る)
といった観点では、とっても重要なファクターとなります。
通常、リアトーインは、IN 0°00’(イン 0度0分)から、
IN 1°30’(イン 1度30分) あたりにセットされており、
少しのトーイン値の変更にてクルマのバランスは、大きく変化します。
リアトーインセットの基本となる考え方は、
① リアトーイン値 が大きい → アンダーステア バランス が強い
② リアトーイン値 が小さい → アンダーステア バランス が弱い
③ リアトーアウト → オーバーステア バランス になる可能性がある
となります。
たとえば、とあるクルマのトーイン値を計測したら、
IN 1°00’ だったとしましょう。
そして、このクルマは、バランス的に、
かなり、アンダーステアが強い状態なら、
IN 1°00’ → IN 0°20’
と、トーイン値を小さくすると、アンダーステアは、改善する方向となります。
もちろん、どれだけトーイン値を少なく設定できるかは、
使用タイヤ/セットアップ等、車両のバランスによって変化します。
また、車両のアンダーステア バランスがさほど強くない状況にて、
IN 0°30’ → OUT 0°30’
といったように、大きくトーイン値を変化させてしまうと、
行き過ぎてオーバーステア バランスになることもあります。
要するに、装着前のアンダーステア バランスの強さで、
トーイン値をどれぐらい少なくできるかが決まってきますので、
付き過ぎているトーインを オーバーステア バランスに
ならない領域まで取る(適正な範囲の中で減少させる)
というのが、トーイン値のセットアップポイントとなります。
「じゃ~、どれぐらいのトーイン値に合わせればイイのよ?」
といった声が、聞こえてきそうですが・・・・・・、
このトーイン値は、
サスペンションのセットアップ状況
使用しているタイヤ銘柄&タイヤサイズ
コーナーウエイト(車重の前後バランス)
車両本体の個体差
等々によって、変化しますので、やはり・・・・・、
「必要以上に付き過ぎているトーインを
オーバーステア バランスにならない領域まで取る」
といった、セットアップが必要になると思います。
特に、トーアウトになる場合は、
オーバーステアバランスになる可能性がありますので
十分ご注意くださいね。
ご注意①
アンダー/オーバーのバランスは、サスペンションセット、
タイヤチョイスを含めトータルで考えるもので、
リアトーインだけで、バランスを取るものではありません。
リアキャンバーは、バランスを取るためのひとつの要素(要因)であることを
十分にご理解いただいた上で、キャンバーシムをご使用下さい。
また、必ず装着前のトーイン/キャンバー値を計測し、
装着後のトーイン/キャンバー値を確認してからご装着下さい。
ご注意②
上記の解説は、弊社デモカーによる走行DATAを元に、
開発ドライバーである田中ミノルの私的な意見として掲載しており、
車両のバランス、安全性を保障するものではございませんので、
すべて自己判断にて、チョイスを行ってください。
ということで!
次回は、リアキャンバーに関して、解説を行いたいと思います!!