KUMHO V700 の コンパウンド について!
2018年06月05日(火)
今年の1月に、田中のブログにて、ご紹介した
KUMHO V700 の新コンパウンド。
いままで、KUMHO V700 の ウィークポイント だった、
低温時の発熱性能が大きく向上し、
また、全体的なグリップレベルも、ソフトコンパウンド化により、
かなり向上したことで、タイムアタックシーズンでは、
大きなアドバンテージを感じることができました。
(だって、TC2000 にて、0.8秒違ったのですから・・・・・・・・・)
でね、発売当初は、サイズバリエーションも、
かなり少なかったのですが、
最近、徐々にアイテムも増えてきましたので、
新コンパウンドは、どのような状況に、マッチングするのか、
少々、解説したいと思います。
また、弊社では、旧コンパウンドのタイヤも、
販売が可能! となっておりますので、
新/旧コンパウンドの両方を解説しますね!
まず、コードネームの話から、始めますと・・・・・、
旧コンパウンド → K91 コンパウンド
新コンパウンド → K61 コンパウンド
と呼ばれます。
でもって、K91 と、K61 コンパウンドの
メリットデメリットは、以下のとおり。
K91 コンパウンド のメリット/デメリット
〇 高荷重時のタイヤ剛性が高い
〇 高荷重時のブロック剛性が高い
〇 高温時の耐摩耗性に優れている
× 低温時の温まり性能が悪い(駆動輪は問題ないレベル)
カンタンに、K91 コンパウンド を解説するならば、
高荷重時のタイヤの剛性/ブロック剛性が高いので、
しっかり、タイヤに荷重がかけられるドライバーにとっては、
タイヤがヨレないことは、大きなメリットになります。
イメージとして、コーナーの進入をあまり頑張らず、
クリッピングポイント周辺で、少しアクセルを開けながら、ステアリングを切ることで、
グリップを確認するタイプのドライバーには、まったく不向きですが、
減速 → コーナリング時に、しっかり、タイヤに荷重をかけて、
タイヤを上から押さえつけることができるドライバーには、◎なタイヤ特性です。
だって、高荷重状態で、タイヤがヨレないということは、
タイヤがグリップする → スピードが上がる → より荷重が増える
という相乗効果を生み、まさに、ガッツリと、オンザレール状態となるからです。
でも、低温時の温まり性能があまりよろしくないので、
たとえば、FFのスイフトの場合、真冬のアタックシーズンでは、
1~2Lap もすれば、駆動輪である フロントタイヤは、温まるものの
走行するスピードにもよりますが、リアタイヤは、3~5Lap 適正な温度まで、
温まらない場合もあるのです。
で、問題なのは、リアタイヤが温まるまでは、オーバーステアが強いということです。
もちろん、リアタイヤが温まるまで、ジックリ待てば、何の問題もないのですが、
そろそろイケるかな・・・・・・と、アタックを始めたら、まだリアタイヤが温まっていない・・・・・、
となると、かなりデンジャーな状況となります。ハイ。
ですから、路面温度の低いシーズンに使用する場合は、
駆動輪は、まったく、問題なく使用できますが、
駆動輪ではない方に使用する場合、温まりという部分に、
少々、デリケートな部分があります。
では、お次! K61 コンパウンドの話を!!
K61 コンパウンド のメリット/デメリット
〇 一般的なハイグリップラジアルより、タイヤ剛性/ブロック剛性が高い(K91には劣る)
〇 低温時の温まりが早い(ソフトコンパウンド)
〇 低荷重状況でのグリップが、K91より高い(ソフトコンパウンド)
× 耐摩耗性能がK91より劣る
× 路面温度が高い状況では、タイヤ剛性/ブロック剛性が低下する
K91 コンパウンド 最大のデメリットである 低温時の温まり性能を
大きく改善したのが、この K61 コンパウンド なのであります。
ですから、FFスイフトの場合、
路面温度の低い、タイムアタックシーズンに、K91 コンパウンドを使用すると、
リアタイヤが温まるまで、ジックリ、周回を重ねる必要があったのですが、
この K61 コンパウンドの登場で、コースイン直後に、
アタックが開始できるようになったことは、大きなメリットだと思います。
また、ソフトコンパウンド化 により、低荷重状況でのグリップが高いことから、
ガッツリと、タイヤを上から押さえ込むような、ドライビングをしなくても、
ステアリングを切ればグリップが立ち上がりますので、とっても楽チンなのであります。
おまけに、一般的なハイグリップラジアルより、高荷重状況には、めっぽう強いので、
大きな荷重がかかる高速コーナーの安定性も、◎ です。
でも、デメリットもあります。
まず、路面温度が高い季節は、ソフトコンパウンド仕様であることから、
既存品よりライフが短くなります。
それに、一発のタイムアタック (2~3Lapレベルのアタック) には、
ソフトコンパウンドのメリットがありますが、
連続周回(5Lap以上の連続アタック)を行うと、タイヤの温度が上がり過ぎ
「ブロック剛性が低く感じる」 ことがあります。
たとえば、FSWショート の連続周回だと、
FFスイフト & K91 の場合
1Lap目 35.0
2Lap目 34.9
3Lap目 35.0
4Lap目 35.1
5Lap目 35.0
6Lap目 35.2
7Lap目 35.0
8Lap目 35.0
といった感じのラップタイムとなりますが、
FFスイフト & K61 の場合は、
1Lap目 34.9
2Lap目 34.7
3Lap目 35.0
4Lap目 35.2
5Lap目 35.1
6Lap目 35.3
7Lap目 35.3
8Lap目 35.3
といった感じのラップタイムを刻みます。
要するに、なかなか、ラップタイムの落ちない K91 に対して、
K61 は、連続周回にて、コンマ3~5秒ぐらい ラップタイムが落ちてしまいます。
これが、「ブロック剛性が低く感じる」 という症状なのであります。
ですから、路面温度30℃以下の条件で、
周回を限定したタイムアタックには、K61 コンパウンドがマッチングし、
路面温度30℃以上の条件で、
連続周回をメインとした使用環境には、K91 コンパウンドがマッチングすると、
田中は思います。
ちなみに、FFスイフトの場合、
温度の上がりやすい フロントタイヤに関しては、季節と使用環境によって、
K91 と、K61 を使い分ける状況が、発生するかも知れませんが
リアタイヤなら、1年中、K61 コンパウンド が使えるような気がします。
ですから、真冬のタイムアタックなら、
フロント K61 リア K61 といった、マッチング
春~秋 の連続周回なら、
フロント K91 リア K61 といった、マッチングも、
アリのような気がしますね~。
ということで!
KUMHO V700 の 弊社、販売サイトは、
以下からアクセスをお願いします!!
(リリースされているサイズアイテム、在庫の状況も確認いただけます!)
以上、KUMHO V700 の コンパウンド について! でした!!