2019 勝手に 「道場破り」 in タカスサーキット セットアップ編!
2019年12月17日(火)
少々、REV スーパーバトル と、
ご報告が前後してしまいましたが・・・・・、
なにやら、超 久し振りな気がする 道場破り レポート!
今回は、2019年11月22日 に、タカスサーキット にて、
道場破り を実施しましたので、みなさんに、詳細をご報告したいと思います。
まず、「なぜ、道場破りを田中が行うのか」
そう、道場破りの意義を説明させてください。
基本的な話ですが、道場破り をやることで、
誰かにお金をいただいたり、道場破りで使用する道具(タイヤ等)を
協賛していただいたりは、一切しておりませんので、
100% 田中の持ち出しで実施しているのが、道場破り でございます。
では、なんのために、やっているか。
それは、以下の理由にて、やっているのであります!!
理由①
みなさんの ベンチマーク になりたい。
たとえば、スイフトで、これぐらいのチューニングなら、
これぐらいのタイムが出る! というベンチマークになりたいです。
だから、今回使用した車両は、
ノーマルエンジン、ノーマルタービン、ノーマルミッション で、
タイヤ幅も、235縛りで実施しました。
クルマの仕様は、後で明記しますが、
基本的に、みなさんの車両と大きく違う部分はありません。
理由②
リアルタイム のドラテクを みなさんに伝えたい。
今回は、道場破り の翌々日に、ドライビングレッスン を実施しました。
だから、今、現在のタカスサーキットにて、ドラテクでタイムを出すためには、
どう走れば良いか? を的確にみなさんに、お伝えしたかったからです。
また、前回、道場破り を実施してから、サーキットのレイアウトが、
一部変更になっており、その部分に関しては、アタックしていないことも、
理由のひとつでした。
理由③
次にリリースするパーツの方向を定めたい。
道場破り は、全力でタイムアタックすることから、
もっと、こういった部品が欲しい! という、ユーザー視線で、
次に開発をスタートさせるべき部品の方向性が見えてきます。
この部分は、やはり、 全力でタイムアタックすることからのみ、
生まれてくると思います。
以上の理由からです。
ですから、ガッツリ読んで、
活用できることは、なんなりと、ご活用下さい!
ご注意
本編は、田中ミノルが今まで経験したことを元に、私的な見解 (思い込みです・・・) にて、解説を行っておりますので、物理的な裏付けはありません。
また、実際に、表記されたセットアップや、ドラテクを活用されたことにより発生したトラブル等に関しては、田中ミノル および ㈱ミノルインターナショナルは、一切責任を負いませんので、すべて自己判断にてお願いいたします。
それでは、セットアップ編から、はじめましょう!
まずは、持込みのセットアップは、以下のとおりです。
日時 :2019/11/22
サーキット:タカスサーキット
ドライバー:田中 ミノル
メカニック:豊永/兒玉
車輌 :ZC33S スイフト6号車
イニシャルSET
タイヤ KUMHO V700 F:245-40-17(NEW)K91
R:215-45-17(NEW)K91
※ フロントタイヤは、セットアップのみ、245サイズにて行いました。
内圧 F:2.6 R:2.6(温間) F:2.2 R:2.3(冷間)
スプリング F:65-06-800 HYPERCO
R:ZC33S専用 550ポンド HYPERCO
車高 F:649/648 R:635/629
トー F:OUT 0°20’ R:OUT 0°00’
キャンバー F:4.6°/ 4.5° R:1.8°/ 2.1°(並盛)
ダンパー TM-SQUARE Type TD
ダンパー 減衰 F:MAX 5戻し R:MAX 8戻し
リアスタビ トーションビーム(量産試作)
ブレーキパッド ZONE F 04M ZONE R 89R
ブレーキフルード ZONE ZF-031
フライホイール 試作品
インテーク 純正
排気 試作スポーツ触媒
TM-SQUARE コンプリート マフラー R-60
ECU TM-SQUARE ECU
エンジンオイル TM-SQUARE K14C 3.9L
インタークーラー 試作品
サーモスタット BILLION 76.5℃
E/Gマウント TM-SQUARE 3点
LSD TM-SQUARE デュアルコア
ファイナル 純正
ミッションオイル BILLION FF-750
内装関係 シート(運転席・助手席・Rシートあり)
で、走り始めると・・・、
走行① BEST 1:05:3 気温13.1℃ 路温 17.1℃
ハネる → Fスプリングレートが高過ぎるイメージ
(コースのウネリが大きくクルマが大きく上下動する → 路面の問題)
タイトコーナーにて、U/Sバランス (Fキャンバーを もっと付けたい)
ステアリングに対してのレスポンスが悪い
リアスプリングも、レートが高いように感じる (ハネにより接地感が悪い)
縁石がうまく使えない
次セッションに向け変更
Fキャンバー -4.6 → -5.2
まぁ~、久し振りのタカスサーキットは、
少々、路面のギャップが大きくなっており、
以前走ったスプリングレートでは、強過ぎるイメージでございました。
でも、とりあえず、キャンバーの適合から!
走行② BEST 1:04:9 気温16.5℃ 路温 15.6℃
Fキャンバー評価
Fの入りは、同レベルだが、テイストは少し変化
TI-MC このキャンバーの方にメリットがある(Fが少し入る)
EX このキャンバーの方が、U/S方向(デメリット)
TI → コーナー入口
MC → コーナー真ん中
EX → コーナー出口
※タイヤを見ると、右はキャンバーが足りない/左はキャンバーが付き過ぎ
次セッションに向け変更
Fスプリング 800ポンド → 700ポンド
Fブレーキパッド 04M → 05K
ここで、スプリング交換!
でもって、ブレーキも、少し強くしてみました。
走行③ BEST 1:04:5 気温15.2℃ 路温 18.4℃
Fスプリング評価
FのMaxグリップ向上
Fレートダウンで、Fキャンバーが適合する
特に、グリップエンドコーナー/最終コーナー の MCにてメリットがある
※マッチング的に、ロールする状況の方が、キャンバーが必要なので、フロントスプリングのレートダウンで、少々、付き過ぎていたキャンバーが適合したという意味合いです
Fブレーキパッド評価
05Kの方が止まるので、安心感が高い
次セッションに向け変更
Rスプリング 550 → 450
フロントは、レートダウンで、好印象なので、リアもレートダウンをトライ。
また、ブレーキパッドも、05Kの方が、良さそうな感じです。
走行④ BEST 1:04:5 気温15.1℃ 路温 21.0℃
Rスプリング評価
○ タイトコーナー のクリップ付近での安定感が向上
○ S時の中も、GOOD
× グリップエンドコーナーにて、Rのグリップが高過ぎて、U/Sバランス
× 最終コーナーも、同様に、U/S
次セッションに向け変更
Rトーレスシム 変更 OUT 0°00’ → OUT 0°20’
Rスプリングは、メリット/デメリットがあり、とりあえずそのままとし、
リアトーレスシムにて、リアトーを OUTに! (試作品です)
走行⑤ BEST 1:04:3 気温15.2℃ 路温 22.5℃
Rトーレスシム変更 評価
少しだが、明らかに曲がる方向(Rトーはやはり効く)
グリップエンドコーナー/最終コーナーのMCで曲がる
もっと、U/Sを抑制したい そして、O/Sのテイストはない
グリップエンドコーナー/最終コーナーにて、急激にハネが強くなってきている
コーナリングスピードUP なのか、何かが変化しているのか不明
ラップタイムは安定して速くなっている
次セッションに向け変更
Fブレーキローター NEW(純正品)
ブレーキフルードエア抜き
Fブレーキパッド 05K → 04M(中古) ※ 05Kの手持ちがないから
Rスプリング 450 → 550
少々ブレーキのフィールが悪くなったので、パーツ交換。
また、やはり、U/S 要因となった、Rスプリングを戻し。
走行⑥ BEST 1:04:5 気温14.5℃ 路温 17.3℃
Rスプリング評価
550の方が、グリップエンドコーナー/最終コーナーにて、U/Sが少ない
次セッションに向け変更
Fカナード装着
す、すっげ~!(笑)
走行⑦ BEST 1:04:6 気温14.1℃ 路温 16.4℃
Fカナード評価
グリップエンドコーナー/最終コーナー にてメリットあり
→ ロガーでは、あまり変わらない
タイトコーナー(1/2コーナー)にて、ほんの少しメリットあり
→ ロガーにて、少しだがメリットがある
ドラッグによりスピードは、ほんの少し遅いが、大きな違いではない
カナードは、タカスサーキットにおいて、メリットもデメリットも、
ほんの少しと考えられ、装着により必ず速くなるとは、言い切れない
次セッションに向け変更
NEWタイヤ V700 F 235(61) R 215(61)
Fブレーキパッド 04M NEW
F車高 2T ↑ (245/235 外径分の合わせ)
カナードは、タイム的な感度もなく、あまり変わりませんでした・・・。
やっぱ、もっと、高速コーナーでないと効かないのかもですね。
走行⑧ BEST 1:03:8 気温13.0℃ 路温 14.7℃
タイヤ評価
外径により、ギアがショートになるメリットは、ないと思われる
(TURBOだから?)
ロガーで見ると、影山コーナーまでは、同じ
ゲッチャン、S字、グリップエンド、最終コーナーにて、
NEWタイヤのメリットにて、0.4秒速い
ステアリングレスポンスが、少し高い
いや~、良かったです!
NEWタイヤのパワーは、少々限定的でしたが、一日かけて、
しっかりセットアップした成果を出すことができて、本当に、良かったです!!
タカスサーキットにおいて、セットアップのキモとなるのは、
やはり、いかに、U/Sを抑制するかですよね~。
そのためには、
① シッカリとフロントキャンバーが付いていること
② 必要以上に、リアキャンバーと、リアトーが付いていないこと
③ 効き過ぎるブレーキパッドをチョイスしないこと
④ フロントに対して、リアのスプリングレートの方が低いバランスなこと
あたりが重要になるのでは、ないでしょうか?
また、タカスサーキットのセットアップに、特殊な部分はありませんので、
通常通り、王道のセットアップで、大丈夫です。
以上、2019 勝手に 「道場破り」 in タカスサーキット セットアップ編
を田中ミノルが、お伝えいたしました!!
応援に来ていただきました みなさん!
ありがとうございました!!!