BILLION
TOYOTA 86 FSWショート 開発テスト の詳細です!
2014年04月01日(火)
先日行いました、FSWショートでの TOYOTA 86 開発テスト。
メイン の テスト は、BILLION OILS FR 用
ミッションオイル & LSD オイル の開発でしたが、
スプリングレート の 適合や、
ZONE ブレーキパッド の 適合も、同時に行いましたので、
今日は、そのあたりのことを ブログ にしたいと思います。
まず、持込のセットアップは、
イニシャルSET
ホイールサイズ F:9J-18+45 R:9J-18+45
タイヤ AD08R F:265/35-18(NEW) R:265/35-18(NEW)
内圧 F:2.8~3.0 R:2.8~3.0 (温間)
ダンパー オリジナル (テスト車両に、はじめから装着されていたダンパーです)
スプリング F:65-07-550 (HYPERCO)
R:65-06-600 (HYPERCO) + テンダースプリング (HYPERCO)
(リア リバウンドストローク は、75mm)
ダンパー 減衰 F:MAX 14戻し R:MAX 14戻し
ブレーキパッド F:04M (ZONE) R:04M (ZONE)
LSD OS 技研 スーパーロック LSD
ミッションオイル BILLION OILS 試作品 中粘度タイプ ③
LSDオイル BILLION OILS 試作品 80W-250低粘度タイプ
車高 F:648mm R:648mm (地面 ~ フェンダーアーチ間)
① イニシャル走行 BEST 35.3
ずっと、グリップしている(何も起こらない)
フロントのロールが大きい
リアのロールは、あまり気にならない (除く、最終出口)
リアタイヤのグリップがフロントより勝っている (冷えていてもグリップは高い)
ブレーキの効きが弱い → 特に3コーナー手前 (ABS が、介入し過ぎる)
バランス
(TI → コーナー入口 MC → コーナーの真ん中 EX → コーナー出口)
1コーナー TI~EX U/S (ロールが大きい)
3コーナー TI U/S MC OK(切れば曲がる) EX U/S
B3-① TI MC U/S
B3-② TI MC U/S (SPEED が、低い)
最終 TI MC U/S
※ 3コーナー出口 / 最終コーナー
フロントのロール(大) + アクセル にて、リバース O/S あり
先日のブログでも書きましたが、
田中のファースト インプレッション は、
「走っていて、まったく、恐怖を感じない FR」
とにかく、リアのグリップが、一気に抜けることがないことから、
運転がとってもカンタンで、安心して攻められるところが、◎ でした。
ただ、あまりにも、ロールが大きいのと、
ABS の介入が強く、ブレーキの効きも、少々弱かったので・・・・・・、
変更
フロント スプリング 550 → 800 ポンド
フロント ブレーキパッド 04M → 10F
エンジンオイル 交換 ??? → BILLION OILS 5w-40
② 走行2 BEST 35.6
フロント ハイレート にて、U/S 拡大 → かなり曲がらない
TI で、フロントの反応 ◎
しかし、次の瞬間、リアが大きくロール → フロントの接地が薄くなり U/S
リアのバネレートが、フロントに対して、ソフト過ぎる
バランス(U/S が、増大した部分)
1コーナー MC
B3-①/② TI MC
最終 TI MC
最終コーナーでのトラクション
フロント 550ポンド フロントのロール(大)により、縁石の少し手前で、一部トラクションが悪い
フロント 800ポンド 550より、安定して強いトラクションがかかる
リア リバウンドストローク → 現行以上に、長い必要性は感じない (もっと、短くてOK?)
リバウンドストローク に関しての詳しい解説は、
こちら で、ご確認下さい!!
ZONE ブレーキパッド マッチング
ブレーキの効きは、10F の方がマッチングしている
(04M では、少し効きが弱い また、10F 以上は不要)
フロントローター の温度は、550℃以上 となるため 04M では温度的にも厳しい
リアはもっと強くてOK (リアのパッド面積は、フロントに対して、かなり小さい)
ブレーキの踏力を弱めても、ABS が簡単に介入する
という結果に・・・・・。
いや~、急激に曲がらなくなりました・・・・・・・。
ステアリングを切った瞬間の反応とか、
全体的なロール量とかは、抜群に良くなったのですが、とにかく、曲がらない・・・・・・・。
また、明らかに、フロントのグリップレベルが、大幅に落ちたのに、
クルマが跳ねている訳でも、
レスポンスが上がりすぎて、ピーキーになっていることもない・・・・。
ということは、ロールしなくなったことで、
なにか、動いちゃいけないものが、動いているような気がします・・・・・。
(あくまでも、気がするレベルの話であり、確定ではありませんが・・・・・)
また、フロントに対して、リアのロールが大きく、
ロールのバランスが悪かったので・・・・・・・、
変更
リア スプリング 600 → 800 ポンド
(ハイレート化により、リバウンドストローク は、65mmとなりました)
③ 走行3 BEST 35.5
フロント 800 リア 800 の レートバランス により、
ステアレスポンス ◎
クルマの動き ◎
全体のグリップ ×
コーナリング限界 ×
(ハイレート化により、グリップの限界が落ちている)
運転が難しい
バランス
1コーナー MC U/S (限界が低く、簡単に外にラインがずれる)
3コーナー TI MC EX OK トラクションがギリギリのレベル
B3-① TI MC U/S 進入のU/S 量が増えている
B3-② TI MC EX グリップDOWN (限界が下がっている)
最終 TI MC U/S EX OK (トラクションOK アクセルON は、早い)
※ ハイレート化により、一番グリップしなくなったのは、B3 コーナー
※ B3 の切り返しの難易度は、かなり上がっている
※ 1コーナーの縁石付近 B3 の切り替えしにて、グリップを感じない(簡単にスライド)
リアリバウンドストローク → トラクションがギリギリなので、
現行より短くなると、厳しいと思われる
ミッションオイル 油温 MAX 107℃ LSD オイル 油温 MAX 97℃
いや~、困りました・・・・・・。
リアも、ハイレートにしたら、
ロールや、ピッチングのバランスは、◎ なのに、
限界がまたまた、DOWN です・・・・・・・・・・・・・・・・。
なんと言っても、フロントをハイレートにしてから、
まったく、フロントタイヤが使えていない感じて、
タイヤの顔を見ても、「うっ~ん・・・・・・・・」 といった感じなのであります・・・・。
(右フロントです)
(キャンバーが足りない 「顔」 をしていますので、やっぱ、何かが動いているような・・・・・)
でも、現場(サーキット)にて、対応できることではありませんので、
オイルテスト を続行です。
変更
ミッションオイル 中粘度品 → 低粘度品
LSDオイル 80W-250低粘度タイプ → 80W-250高粘度タタイプ
④ 走行4 BEST 35.4
バランス (オイルのみによる変化)
3コーナー EX トラクションが、少し強くなり U/S 方向
B3-② 切り返しで U/S 方向
最終 トラクションが強い分、アクセルON のタイミングが、ほんの少し早くなった
※ LSD のトラクションは、向上している(最終コーナーのトラクションがもっと欲しい)
※ ギアの入りは、少しだけ、低粘度品の方が良いように感じる
設定された周回数 (計測23LAP) のラスト5LAP にて、リアのグリップが↓ (O/S 方向)
3コーナー出口 最終出口 で、リアが軽い
B3 の切り替えし、アクセルOFF で曲がる
※ タイヤの内圧が↑したと思われる (LSDオイルの温度とは無関係)
ミッションオイル 油温 MAX 113℃ LSD オイル 油温 MAX 102℃
以上にて、テスト終了となりましたが、
オイルに関しては、マズマズのDATA がとれたと思います。ハイ。
でもって、スプリングレート と、 ZONE のマッチング をまとめますと、
スプリングレート
ステアレスポンス ロール量 を考えると、800-800 のバランスで問題ないが、
グリップレベルがあまりにも、↓する
特に今回のテストにて、フロントレートを上げたことによって、
大きく限界が下がっていることから、次回のテストでは、
F 650 R 700
F 700 R 700
F 700 R 800
あたりの バランス を試したい。
ブレーキパッド
04M では、効きが足りず、10F では十分だったことから、
次回は、以下のバランスを試してみたい。
F 08H R 10F
F 08H R 12D
F 05K R 10F
86は、ローター温度が高いことから、
03C 04M は、ミニサーキットでも使用できない可能性がある。
また、フロントに対して、リアの摩材面積が極端に小さいことから、
リアには、フロントより効きの強いパッドのマッチンが良さそうに思われる。
※ 少しでも、左右のグリップが違う状況でのブレーキングに関しては、
ABS が、かなり強烈に介入する
(制御系の話だが、これが解決できれば、かなり乗りやすく、速くなると思われる)
以上が、今回のテストにて、
田中が感じたインプレッション となりますので、
86/BRZ オーナーのみなさん!
セットアップに、ご活用いただければ、幸いでございます!!
ということで、最後に、田中の車載動画を どうぞ!
スプリング
F:65-07-550 (HYPERCO)
R:65-06-600 (HYPERCO)
BEST LAP 35.3
スプリング
F:65-07-800 (HYPERCO)
R:65-06-800 (HYPERCO)
LAP TIME 35.4
※ 最終コーナー の U/S かなり強いですよね・・・・・・・。
もっと速いラップが刻めるように、精進したいと思います。
以上、TOYOTA 86 FSWショート 開発テスト の詳細でした!