LSDの種類
1wayタイプ 減速側では、カムによるロックがなく、加速側のみカムによりロックするタイプ。
2wayタイプ 減速側、加速側ともカムにより、同じロック率でロックするタイプ。
1.5wayタイプ 減速側、加速側ともカムによりロックするが、減速側では、ロック率が低いタイプ。
または、減速側、加速側のロック率が違うタイプ。
※文中のロックとは、左右のタイヤがつながった状態となり、回転差も発生せず、
同じようにトラクション等がかかる状態です。
イニシャルトルク
あらかじめ、プレッシャープレート(LSDの構成パーツ)に圧力をかけ、起動トルクを大きくする手法です。
イニシャルトルク内の力で、トラクションがかかっている場合、左右のタイヤがロックされた状態となり、
それ以上の力がかかると、左右の回転差が発生します。サスペンションスプリングで言うところの
プリロードと同じです。
特に、縁石などで、片輪が浮いた状態では、接地しているタイヤにトラクションが伝わるかどうかは、
このイニシャルトルクの強さがすべてとなります。
また、イニシャルトルクが強いと、ニュートラル域でのロック率も上がり、ロックのレスポンスが向上しますが、
左右の回転差が必要な状況(ストリートにおける、低速+大きな舵角)では、振動やチャタリング音が
発生しやすくなります。
このイニシャルトルクは、装着後の走行距離に応じて、初期設定時(通称 蔵出しトルク)より、
弱くなってしまいます。
カム角
加速(減速)の強さに応じて、LSDは徐々にロック率が強くなりますが、このロック率のカーブの
形状を決定するのがカム角です。
数値が大きくなると、急激にロック(ロック率のカーブが急激に立ち上がる)し、数字が小さいと、
徐々にロック(ロック率のカーブが緩やかに立ち上がる)します。
たとえば、30度のカム角と50度のカム角では、50度の方が、より強く(速く)LSDが効きます。